自己啓発の窓 ―行政強制―
2 行政上の強制執行
行政上の強制執行は、行政行為の強制を行政権自身の手で実現する作用であり、行政目的の効率的達成にとっては便利である。しかし、行政権の恣意的判断によって国民の身体や財産が侵害される危険が大きく、日本国憲法のとる基本的人権尊重の原理にそぐわぬものがある。
そのため、行政権による恣意的侵害から国民の権利、自由を守るため行政代執行法が制定された。行政代執行法は、行政上の強制執行の一般法として代執行の手続を定めており、法律により特に定めがある場合を除き、すべての行政上の強制執行に適用される。
しかし、行政代執行法は代執行の手続だけを定めているのであり、同法の規定は代執行になじむ義務、つまり第三者が義務者に代わってすることが出来る義務の強制方法を定めていると考えるべきである。よって、第三者が義務者に代わってすることの出来ない義務の強制執行は許されていないことに注意が必要である。例えば、健康診断を受ける義務のような非代替的作為義務や、営業停止義務のような不作為義務は強制執行は許されないということである。
―-以下次号に続く―-
〈英文例〉 あなたの消防英語
[Fire Cause Investigation‐2]
1 Did you try to put out the fire ?
2 Where and what kind of an extinguisher did you use ?
3 How many extinguishers did you use ?
4 Was your initial firefighting effective ?
ミニ知識 ―-地方自治用語―
防災自主組織 地域住民が、自分たちの地域は自分で守るという連帯感にもとづき自主的に結成する組織をいう。この組織の母体は町内会・自治会であり、その役割は平常時には防災知識の普及、訓練の実施、防災機材の整備などを行い災害時には地域防災計画もとづき、情報の収集伝達、出火防止、初期消火、住民の避難誘導、負傷者の救出救護、給食給水などの活動を行うことが期待されている。
編集後記
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1 各種災害事例・体験記等
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(佐藤)