日本財団 図書館


頑張ってます

 

◇金武地区消防衛生組合消防本部◇ (沖縄)

 

019-1.gif

 

沖縄本島の中央きゅっとしまった部分、ほのお3月号で紹介した石川市と接する当組合は、太平洋に面する金武町・宜野座村、東シナ海に面する恩納村で構成されている。金武町は、沖縄の「移民発祥の地」として知られ、町民憲章でも「移民発祥の地の町民であることに自覚と誇りを持ち、活力あるまちづくりを進める」と掲げている。また、町域の60%(宜野座村では50%)を米軍基地(キャンプ・ハンセン等)に接収されており、現在も県道104号線越えの実弾演習が行われている。

宜野座村は、亜熱帯の原生林から流れ出る豊かな水が村内にある五つのダムに集まり、美しい水が供給されている。

恩納村の40kmに及ぶ海岸線は、全域「沖縄海岸国定公園」に指定され、万座毛に代表される景勝地がある他、リゾート開発が進み「観光・沖縄」を代表する地域となっている。

消防本部は、金武町内に位置し西に恩納分遣所、東に宜野座分遣所を配置し、49人の職員と45人の消防団員で住民の生活と財産を災害から守っている。

 

★幼年消防クラブの活動を通して

幼いころから、火の恐さを知り防火意識を高めることを目的に平成6年4月に「幼年消防クラブ」が誕生した。正しい火の取り扱い方、火遊びの防止を図りながらどんどん防火の輪を広げ、現在では14クラブ400人となっている。

「幼年消防クラブの活動を通して、地域火災予防につながることを期待しています。」と消防長。

 

★一人で?役

「少ない人数だからと災害・事故は合わせてくれません。増大する予防行政にも対応していかなければならないのです。どんな場面でも対応できるよう一人で何役もこなす訓練・勉強が欠かせないのです。」と仲間消防長は語る。消防長の言葉に応えるように職員は、職務に積極的に取り組んでいる。

″水難救助″

目の前に海を抱える当組合、毎年、水難事故が多発する。全職員で水・陸連携の水難救助訓練を実施し事故に備えている。

″火災・台風″

大きな火災が発生したとき、台風の上陸のときなどは非番職員を招集し対応する。ほとんどの職員が管内に居住しているので、心強いかぎりである。

″予防行政″

東シナ海に面する西海岸沿いには、大規模リゾートホテルが林立している。施設の安全確保のために、各施設の関係者と連絡を密に取り合いながらポイントを絞った査察指導を行い、防火意識の低下を防いでいる。

″救急講習会″

ホテル内での急病・ケガに対する応急救護技術の習得を目的に、各ホテルで救急講習会を開催している。

″防火訪問″

一人暮らしの高齢者宅をヘルパーとともに訪問し、火の用心を呼びかけている。

″救助大会″

救助大会には、全種目(陸上・水上)にエントリー。また、県の駅伝大会では、上位入賞を果たしている。

″消防団との交流″

消防団とは、消防団駅伝大会(平成8年第1回)ソフトボール大会・チーイリチャー(豚肉を使った沖縄料理)会食会等を開催し、交流を深めている。

 

★信 頼

「素晴らしい職員に恵まれて幸せです。」と消防長は胸を張って語った。互いに強い信頼関係で結ばれている消防長と職員の姿に、頼もしさと安らぎを感じた。

(佐藤 俊夫)

 

019-2.gif

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION