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フィルター性が高く顔にきちんとフィットできるようなタイプのものが出ています。『インフェクション・コントロール』という雑誌に使用経験を書いておりますので,この雑誌を見て下さい。三角マスクでフィルター性の高いものです。

 

──聖路加国際病院では環境の培養検査を行っていないということでしたが,そういうことに対してやはり予防が一番いいのではないかと考えるのですが,培養検査を行っていないのはどういう観点からなのか教えていただきたいのですが。

柴田 環境を培養して,その菌で患者さんが感染したという証拠がないのですよね。多くの文献をきちんと読むと,大きなかかわりがないことがわかります。もし消毒してきれいにしたとしても,人が何人も入ればまた元のもくあみですよね。ですから私たちが,床は汚いので清潔なものは床から20センチ以上離しておくのが普通とすればいいですし,そのあたりを触わった手で患者さんのケアをしなければいいと考えるわけです。だから掃除をしなくてもいいということではないのです。ほこりをためてもいいとはいってないつもりです。私は先ほど耐性菌がふえてきたことで,清掃が非常に大切になってきているといいましたが,きれいにすることは大切ですが,クリーンにするということは洗うということだと理解しています。

 

──結核菌が検出された患者さんの場合は陰圧の部屋に隔離して,その空調の経路もほかとは別にしてということでしたが,最終的にはその空調はどこにどういう形で流れていって最終的な処理がされるのでしょうか。

 

 

 

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