日本財団 図書館


日(七三七年)とあるから古くから人が住んでいた所である。

神前浦を後にし赤石鼻を北へ過ぎると神宮領不入の地とされていた宿田曽がある。その浦奥は南朝時代豪族として伊勢地方で大活躍した愛洲一族の根城がある五ヶ所である。更に北上すると英虞湾入口に古くから浜の港(避難港)として栄えた浜島がある。浜島は映画「君の名」で全国的に有名になり観光地に変貌した。

典型的なリアス式海岸の英虞とは漁夫の意味であり入江の奥にある阿児は海女のことで共に真珠とは切り離せられない。英虞湾の真珠は古くから阿古也玉とか白玉と云われ人々の宝物であった。

“嗚呼見の浦(英虞の蒲)に 船乗りすらむ をとめらが珠裳の裾に潮満つらむか” 柿本人麻呂

この地方は時代によって伊勢にも熊野にも属していたが、志摩の国(島の国)として栄えた大化改新(六四五)頃までは紀伊長島から尾鷲あたりまで統治していたようだ。

"御食<ミケ>つ国志摩の海ならし真熊野の小舟に乗りて沖へ漕ぐ見ゆ" 大伴宿禰家持

これより先には古話に埋もれた大王崎・船人達の恋の島渡鹿野と興味深い志摩の海や伊勢の海が続くが熊野灘は志摩小島あたりまでなのでこの辺で終着とする。

最後にこの美しい熊野灘を守るため日夜活躍されている海上保安官の皆様・海上安全指導員・海洋環境保安推進員の皆々様に紙面をかり深く感謝申し上げます。

 

事務局だより

 

◎事務局移転

平成九年九月二十九日事務局を移転しました。移転と申しましても同じ港湾会館内同じフロアーですから、近くにおいでのときは是非お立ち寄り下さい。移転に伴う住所・電話番号の変更はありませんがFAXを切換えから、自動に変更しました。日頃、事務局は留守が多く会員の皆様に大変ご迷惑をおかけしておりますが、留守電伝言にあわせてご利用下さい。

FAX番号〇五二-六五三-二四一四

◎役員会・委員会等の開催

○平成九年九月五日一三:三〇〜一四:一○の間、名古屋港湾会館四階第五会議室において平成九年度第三回理事会を会催した。

議案 平成十年度日本財団補助事業補助金の交付申請について

審議が行われ、事務局提案の平成十年度「小型船舶の安全確保」事業計画(案)が承認されました。

これに基づき、平成十年度補助事業補助金交付申請をおこないました。

○前記理事会終了後同会場において一四:二〇〜一五:三○の間、平成九年度第一回財政検討委員会が会催され、事務局より協会財政の現状及び前回委員会以後の経過が報告され、これに基づき、今後の財政拡充のため、委員会としての活動方針等について討議された。

○平成九年十二月二日一五:○○から名古屋港湾会館四階第七会議室において平成九年度第一回企画運営専門委員会を開催、加藤大豊委員長他十七名の委員がが出席、事務局から平成九年度の安全活動の実施状況について説明、続いて平成十年度の事業について検討が行われた。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION