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が入手可能な鉱物資源のみに集中しております。森林についてはデータを得ることが難しい、所管省庁に透明性がないということがあります。土地面積、生産量、特に価格について我々は知ることができません。インドネシアの森林資源が、どのくらいの期間利用可能であるかを明らかにする努力がなされなければなりません。森林資源についての暫定的な数字では、あと100年以上はまだ利用できると考えられます。ある地域に植林をして、7年ごとに伐採していけば、それだけはもつだろうということであります。

最近は、先程お話があったように、森林火災の問題に直面しております。何が原因か、誰が責められるべきか、はわかっておりませんが、エルニーニョ現象が森林火災の原因だという人もおります。12万ヘクタールが失われたといわれております。この損失によって貧困層が拡大するので、我々は貧困層の縮小に努力しなければなりません。

我々は、石油および天然ガスについて、金銭勘定と物理勘定を構築した経験をもっております。表5、表6に示しておりますので、ご覧いただきたいと思います。

物理勘定は、どのくらいの期間資源を使うことができるのかという点で非常に重要であります。それに対して、金銭勘定は、国民経済計算に関連するもので、環境調整済国内生産と関係があります。午前中、国連が、SEEA(環境・経済統合勘定体系)をどのように構築するか、国民経済計算と環境をどのように統合するかについてガイダンスを提示しているというお話がありました。しかし、まだこれは採用されているわけではなく、研究段階にあります。

天然資源の枯渇を計算すると、我々のGDPのレベルは、90%以下に下がってしまいます。また、環境汚染を測定するデータが不足しているという問題もあります。インドネシアは、大きな島、諸島などを多く抱えている国であります。大都市においてはいくらかよいかもしれません。しかし、環境汚染に関してはまだ研究中であります。

私の報告は、これで終わりにいたしたいと思います。アブストラクト(要旨)を読んでいただけば、結論が載っております。ありがとうございました。

議長:どうもありがとうございました。

 

 

 

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