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〔報 昔〕

「国民経済計算体系(SNA)と環境・資源勘定(ENRA)の

統合のためのデータの現状と必要なデータ:タイの場合」

 

タイ 国家経済社会開発庁開発計画専門官  ダムロンサク・チンダクン

 

“State of Data and Data Requirement for ENRA and SNA Modification Thailand case”

Damrongsak Chindakul,PaInning Expert,National Economic

and Social Development Board(NESDB)Thailand

 

議長(シャリ):それでは、第2セッションに入りたいと思います。第2セッションのテーマは、「環境・資源統計整備の展望(SNAアプーチ/社会指標アプーチ)」であります。私は、議長として難しい役割をもっております。第1セッションの議長は、時間を正確にまもる前例を作られました。このセッションでも、スケジュールを守りたいと思います。私からはこれだけにして、最初のスピーカーでありますタイのダムロンサク・チンダクンさんにプレゼンテーションをお願いします。

 

ダムロンサク:議長ありがとうございます。プレゼンテーションを始めます前に、全国統計協会連合会の方々に感謝を申し上げたいと思います。こちらに来られたことを大変に光栄に思っております。それから、IDE(アジア経済研究所)の古くからの友人たちにもお会いできてうれしく思っております。

私の論文のメインテーマは、まず、タイの発展の背景をお話しし、そして、国民経済計算体系と環境資源勘定に重点を置いて、統計の作成についてお話しようと思います。

簡潔にやっていきたいと思いますが、一つ考えておかなくてはいけないことは、私の経験に基づきますと、基本的な勘定は、産業連関表と金融統計から作成されます。国民経済計算は、基礎的な統計の一種のユーザーであります。それ故、基礎的なデータを用いて国民経済計算体系を作成するときには、すべてのデータ・ソースをチェックし、完全を期さなければいけません。実際、SNAの専門家は、専門家の能力として、統計の利用に注意深く、また、その経験を積まなければならないのであります。

これまで30年以上にわたる経済開発計画の期間中、タイの経済は不均衡な形で成長してきました。その政策ガイドラインは、(1)潜在力のある分野に重点を置いた成長指向、(2)輸入代替と輸出指向、(3)インフレ抑止を通じる経済の安定であります。計画及び開発についての評価を行いやすくするための中央計画官庁としての役割を果たす国家経済社会開発庁(NESDB)が、経済計算体系を確立し、種々の政府省庁における関連統計の作成を促進してきました。

 

 

 

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