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心配がある。

率直に課題と問題点を示しながら、それを乗り越えようとする姿勢と行動を示す広報活動が実践的ではないか。また精神障害者をひとくくりにして話すのでなく、それぞれに応じた適切なケアや生き方を訴えることも可能性がある。

マスコミとのかかわりについても、マスコミ批判だけでなく、こちら側の提案を行い、よい批判者になってもらいながら、協力を望むことが大切である。

事件報道については、新聞等の見出しをつける新聞社整理部との協議も必要であろう。

 

d 精神障害者に地域で接する人たちへの啓発

地域で、作業所の開設などで精神障害者と接することになる地域の人たちには、よくわかる具体的な説明が必要になる。地域の人たちが評価するのは、精神障害者と精神保健福祉関係者の落ち着いた、誠実な対応である。地味であっても、落ち着いた対応はもっと評価されてよい。

 

3) おわりに

 

いずれにしても、「地域の取り組み」と、それを支える「広報活動」が、ともに生きるという立場から行われることが基本になる。「味がある」「丁寧である」「なるほど」と思われる工夫を重ねていくことこそが大切であり、その成果が広範な広報活動に結びつくことは大いに望まれる。

まずは、このアンケートに協力してもらった「地域の人たち」、まだ見ぬ「地域の人たち」に、この結果を届けることから始まることがあるに違いない。

 

 

 

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