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まずこころの健康に関する事柄をどの位の人が知っているかを尋ねた。

「日本では、自殺による死亡は年間約2万人で、交通事故による死亡の約2倍である」ということを知っていましたかという問に対して、「知っていた」「知っていた気がする」が各々約1割ずつであったのに対し、「知らなかった」は、8割以上であった。「知らなかった」と答えた中でも、特に「20〜39歳」が若干高めになっている。

 

「中学生の不登校(登校拒否)は全生徒数のおよそ1.5%である」ということを知っていましたかという問に対して、「知っていた」、「知っていた気がする」が各々約2割であった。上の自殺に関する質問と比較すると「知っていた」「知っていた気がする」の割合が若干高めである。「知らなかった」はやはり6割弱と多めである。イ)と同様に「知らなかった」は、「20〜39歳」が若干高めになっている。また「知っていた」、「知っていた気がする」では、「40〜59歳」が他の年代に比べ高くなっている。これはちようど「40〜59歳」が中・高生の両親の世代なのかもしれない。

 

2) 「こころの健康」に関することで知りたいこと

 

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「こころの健康」について関心のある事柄をたずねたところ、「高齢者の介護とこころの健康」についてが全体で42.1%ともっとも関心が深いことがわかる。次に「職場のストレスとこころの健康」(29.7%)、「夫婦関係や家庭におけるこころの健康」(25.1%)、「退職後の生活におけるこころの健康」(25.0%)と続いている。

年代が上がるにつれ「高齢者の介護」についての関心が深まっていることがわかる。この傾向は「退職後の生活」についても言える。

「子育てに関わる母親のこころの健康」、「学校生活におけるこころの健康」、「夫婦関係や家庭におけるこころの健康」、「職場のストレスとこころの健康」については、顕著に20代・30代が高くなっている。「精神障害についての知識」についての関心は、全体で2割弱となっており、20代・30代が若干高めである。

 

 

 

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