3.課題を克服するために
3-1.ハブ機能強化の方向
神戸港のハブ機能を強化するために克服しなければならない課題は、要約すれば次の3点にまとめることができる。
・ 港湾コストの低減に取り組み、取扱貨物と寄港航路を増加させること
・ コンテナターミナル運営の効率化を進め、集貨能力をさらに高めること
・ 情報化を進め、手続の簡素化を図ること
一方、神戸港の長所として荷主や船社から評価されている輸出入ノウハウや荷役の質の高さなどは今後も引き続き維持しながら、課題を克服していくことが重要である。
以上の課題を克服するため、神戸港において次のような観点からハブ機能強化に向けて取り組んで行くことが必要である。
? 入出港経費だけでなく、荷役にかかる経費を含め、トータルな港湾コストの低減に取り組み、他のハブ港に負けない国際競争力をつける。
? コンテナターミナル運営面における、ソフト、ハード両面での効率化に取り組み、利用率の向上を図る。
? 国内外フィーダーの利用促進を進め、ハブ港の中枢機能であるトランシップ機能を強化させる。
? 港湾関係事業者、官公庁も含めた情報システムのEDI化を進め、手続の簡素化を図り、ユーザーにとって「利用しやすい港」を実現する。
3-2.方向性の具体化
(1) 港湾施設・運営面の効率化
港湾施設の運営効率化が港湾コストを低減させ、港湾コストの低減が港湾施設の運営を効率化させるといった善循環を形成するよう、港湾施設・運営面の効率化に取り組む。
(2) 使いやすい港を実現するためのサービスの向上
ハブ港のグローバルスタンダードである24時間・365日荷役の体制を整え、神戸港が常時オープンしていることをPRするとともに、情報システム化、官公庁諸手続の簡素化を進め、使いやすい港を実現する。