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の艦隊戦闘実験室(Fleet Battle Lab)での実験によって、こうした努力に貢献することができる。艦隊そのものが我々の実験室なのである。我々はこうした新しい考え方と道具を重要な演習のたびに実験するのである。

 

我々のイノヴェーションの努力により、作戦的コンセプト・ドクトリン、ミッション遂行のまとめ方・指令の方法、将来のシステムおよびプラットフォーム維持・供給支援の方法、そして人員の教育・訓練を試すことができる。

 

海軍は海洋を中心とした明示的・黙示的監視、偵察、そして情報戦闘能力を統合軍に提供し、海洋を基盤とした指令・統制を司令官統合タスクフォースレベルに提供することができるであろう。我が軍はネットワーク化された指令・統制システムに統合され、それによってすべての司令官に共通の戦術的構図を提供し、しかもそれは統合指令・統制システムと完全にインターオペラブルなのである。我々の協調的関与という概念(Cooperative Engagement Concept)は、全軍のセンサーおよび兵器システムを高度な統合ネットワークとリンクすることで、かつてなかったレベルの戦闘空間認識および戦闘力を提供することができる。我々はより迅速な指令、より緊密な統合を達成し、迅速な行動のための適切な情報を戦闘員が最適な形で確保できるようにする。

 

我々は新たな水陸両用戦闘コンセプトおよび海兵隊コンセプトである「海からの作戦行動(Operational Maneuver From The Sea(OMFTS)」の実行能力を発展させるに当たり、完璧なパートナーとなるであろう。OMFTSは、海洋を船から目標への移動を遂行する起点となる安全エリアとして利用することを強調する。我々は、OMFTS型作戦における高度に統合された海・空・陸統合武装チームの一部としての重要な役割を担うであろう。我々は増強された海軍砲火、戦力防護、指令・統制、監視、および偵察、沿岸の海兵隊の兵站支援を提供し、OMFTSによって展望されているハイテンポな作戦を可能にする。

 

我々は国家の必要とするすべての種類の統合砲火を、戦闘空間を通して、そして作戦を左右する精密さをもって提供することができるであろう。我々は精密海軍砲火を統合戦闘力の一部として提供するであろう。海軍の技術革新、たとえば指令・統制ネットワークシステムおよび協調的関与などは、このような方向の大きな躍進である。我々はより大規模の砲火を非常に高度な戦闘機出撃率および統合砲火用の新兵器やプラットフォームを通じて提供できるであろう。新たな精密および情報能力により、特定なプラットフォーム(空中、海上あるいは海面下)および特定の兵器(ミサイル、爆弾あるいは砲弾)は専門的な役割を担う、という従来の考え方は時代遅れなものとなる。我々がすべての種類のミッションのために空中、海上および海中から使用する統合砲火は、範囲、殺傷能力、確度、タイミングのよさの面で増強されたのものになるであろう。

 

既に強固な情報、空中、および海洋での優位な能力を基礎とすることで、我々は統合・連合軍を総合的に防護することができるであろう。戦域空中防衛およびミサイル防衛などの海軍防衛能力は、統合軍を最大限に防衛するための統合システムに統合されるであろう。

 

 

 

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