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3 大阪市における特色ある取り組み

 

(1)グリーナリー大阪・2005計画

大阪市では、高度経済成長初期の昭和39年に「緑化100年宣言」を行って以来、約30年間、市民一丸となり、緑化を推進してきた。平成2年には、「国際花と緑の博覧会」を開催したが、その理念と成果を今後のまちづくりに引き継いでいくために、「花と緑のまちづくり宣言」を行い、さらに、平成3年には、都市と花・緑とのかかわりを、関連するあらゆる分野から総合的にとらえ、都市緑化のあり方をとりまとめたものとして、「グリーナリー大阪・2005計画」を作成し、緑化事業の推進に取り組んできている。

この計画は、21世紀初頭を目標に、公園や街路、河川などを主体とした公共用地における緑化とあわせて、民有地の緑化も総合的に推進するための中期計画で、地球規模や都市規模の環境問題対策にも配慮したものである。

公共空間の緑化を推進するために、地域ふれあい緑化事業(単位区拠点整備)や緑の都市軸整備(街路緑化,高架道路橋脚の緑化、高架道路下の緑化、河川護岸・河川空間の緑化)、緑の都市環境整備(屋上緑化(壁面緑化、学校敷地の緑化、地域の森づくり、都市の森づくり)の推進を図っている。

また、民有地の緑化を推進するための事業として、花と緑の協定制度の活用、未来樹づくり、敷地緑化への助成、建造物緑化への助成などを実施している。

さらに、民有地の緑の保全育成に対する事業として、保存樹や保存樹林などの貴重な緑の保全育成に対する助成、緑化の普及啓発事業(緑化リーダーの育成と運営、花と緑のフェスティバル「はならんまん」の開催、まちなみ緑化コンクール等の緑化普及啓発事業の推進)などを行っている。

 

(2)美しいまちなみの整備

大阪市では、昭和63年に都市景観全般について総合的に審議する機関として「大阪市都市景観委員会」を設置し、平成7年3月に、同委員会報告に基づき、今後の景観整備の総合的な指針として、「大阪市景観形成基本計画」を策定した。

「大阪市景観形成基本計画」では、大阪市における今後の景観形成の整備目標として「アメニティと美しさに満ちた大阪らしい都市景観をつくる」ことを掲げている。

 

 

 

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