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隣の市町村との間の調整ができない時に、だからやっぱり県が乗り出すしかないじゃないかとか、県と県との間で調整ができない時に、だからやっぱり国が乗り出すしかないじゃないかという論法が必ず出てくるわけですが、先ほどの堀越さんの言葉を借りれば、そういう場面でも広域的な共同性というものを発揮していただきたいと思います。

 

篠崎

ありがとうございました。それでは、小笠原さん。

 

小笠原

はい、私はやはりー番大事なのは住民の方々が、この地方分権というものを理解して一緒に行動を起こすことだと思っておりますけれども、それをきちっと説明して理解してもらう責任は、私どもにあるだろうと思っております。従って、職員は職員としてしっかり勉強しなければなりませんし、私どもも地域づくりという面で住民の方々にきちっと信頼される取り組みをして、そして理解をしていただかなければならない。まさに透明性を高めたり、公正な運営というのは当たり前ですけれども、そういったところにもう一度十分に心しなければならないのではないかと思っております。そして、やはり力を合わせて勝ち取るというふうな心構えを、一緒に持つということが大事だと思っております。

 

篠崎

はい、ありがとうございました。増田知事、お願いします。

 

知事

行政が住民と一緒になって行動をおこすという今の村長さんのお話、そのとおりだと思います。県行政の担当する立場から言っても、やはりわれわれが心すべきなのは、住民から「顔が見える行政」を常に心掛けるということではないかと思います。息づかいが聞こえるというところまでいければ一番良いと思いますが、「顔」が住民から見えなくなれば、どこかでお上が決めているとか、どこか知らないところで物事が決まって天から降ってくるというような、そういったようなことになってしまう。行政の姿がわからなくなってしまう。同じ行政でも県と市町村というのは役割が違うと思いますけれども、どの立場にあっても、職員一人ひとりが「顔が見える行政」ということを常に心掛けて住民の方々に接することにより、県民の皆さん一人ひとりが真剣に地域のことを考えるということにつながるのではないかと、そんなふうに思っています。

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