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「豊かさと健康にあふれた文化と梅のまち」をめざして

工藤 正吉(秋田県琴丘町長)

 

琴丘町は秋田県の北西部、北緯40度線上にあり、東には房住山、その奥には森吉の山並み、奥羽山脈と続いており、西には八郎潟千拓地大潟村、その向こうには男鹿半島、日本海があり、自然豊かな農村農業の町です。

町では平成4年8月から、4大プロジェクトとして?運動公園、?房住山開発、?梅の町、?土笛(つちぶえ)の里、の計画を進め、事業の推進に努めております。

?運動公園は平成7年に野球場が、平成8年に多目的広場が完成し、多くの人に利用されております。今後はピクニック広場、テニスコート等を順次整備する予定であります。また、平成19年の国体に向け、体育館建設も予定しております。野球場はメインスタンド、内外野スタンド、一部電光式のバックスクリーンが整備されており、高校、社会人等の野球大会等に、また、プロ野球イースタンリーグ公式戦もオープンから3年連続で開催され、県内でも有数の野球場との評価を得ております。また当町は昭和60年に「体育の町」を宣言し、町民の健康増進と体力づくりのためのスポーツ活動が盛んに行われており、これらの町民のニーズに合わせ、施設の有効活用に努めております。

?房住山(標高409.2m)の登山道には二十二観音像の石仏や寺房跡があり、「伝説と信仰の山」として名が知られています。

房住山の自然を活かしながら、歴史的資源、自然景観的な資源、観光レジャー的資源の複合的な活用を図り、また、町の観光イメージとの整合性を図り、町のシンボルとなるよう整備しております。

「山開き」等には沢山の登山愛好者が訪れ、麓には「ぼうじゅ館」、「コテージ村」が整備され、休憩と宿泊もできるようになり、登山者には大変好評です。

?梅は「町の木」でもあり、21世紀を展望した、農村農業の活性化の一環として、農業で生活できる(米プラス梅)まちづくりを目指して、平成4年度からの10年間を第一期として計画を進めております。また、町とJAから福井県の果樹園芸試験場へ職員を派遣し、梅の栽培技術習得に努めております。

実験圃場では町の気候や風土に適するとされる「越の梅」、「白加賀」等を中心に植樹しながら、この梅を使用しての特産品開発に努めております。

?高石野(たかいしの)遺跡は、縄文時代後期から晩期にかけての海浜集落とみられ、多くの遺物が出上し、その中でも1982年(昭和57年)に出土した土笛は大変めずらしく、学術的にも貴重な発見とされています。この土笛を起爆剤に「まちおこし」をと「土笛の里」構想を策定いたしました。平成元年には民俗資料館「縄文の館」が完成し、土笛等の展示、平成5年3月には文化人招へい条例が制定され、その第1号に作曲家仙道作三氏を迎え、平成7年から縄文ページェント(野外劇)が開催され、今年で3年目を迎えます。このページェントは縄文編(舞踏、太鼓)と民俗編(伝統芸能、民話劇)等で構成され、町民1,500人以上(全町民の約4分の1)の参加する創作劇です。

平成9年7月には体験学習物産館が完成いたしました。ここでは町の特産物販売コーナーやレストラン、土笛などの制作できる体験学習室などがあります。

これらの4大プロジェクトを活かし、今後の町の活性化、発展に努めていきたいと思っています。

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