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のものであり、この問題は都市化にともないそこの住民の大部分に適正な品質の水を提供するインフラの整備に集約される。解決がとても困難であると思われるその他の問題は、人間の需要を満たしながら水の生態的な利用を保全することである。アジアの成熟した水経済は、数多くの面で、灌漑と水道水の価格を比較的有利に利用できる人々が使用できる価格以下に保つための明示的または暗示的な補助金の撤廃から始まる改革を必要としている。長期的解決は、価格と財産権を適正に保つことほど単純ではないが、よい出発点にはなり得る。水文循環の複雑さ、高まるユーザの相互接続性は人間の制度の創造力をますます挑戦としている。

 

終 わ り に

 

橋が壊れたヤーコン川の問題は今後全アジアの水未来の前兆であろうか。おそらくこのようなことは将来イスラエルでも起こり得ないだろう。しかしこれは警告であり、残念ながら今日の多くの水の状態を物語っている。水セクターの秩序の回復のためには多くの調整が必要である。この点には激変説論者もコーヌピアンも同意している。異なる点はどのようにして調整すべきであろうか。出発点としては水を経済財貨として真剣にとらえることである。

 

1. Rebecca Trounson、「Bridge Tragedy Reveals Pollution」、ジャパン・タイムズ、1997年8月14日。27キロに及ぶヤーコン川はイスラエル沿岸で最長の川であり、1988年以来広範囲な清掃を行う対象となってきた。Shoshanna Gabbay、「The Environment in Israel.」Jerusalem:Ministry of the Environment,1994年。

2. Sandra Postelによる「欠乏への新たな政策」。「Dividing the Waters:Food Security.

 

 

 

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