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甲板上機器類の着氷防止技術に関する調査研究報告書

 事業名 甲板上機器類の着氷防止技術に関する調査研究
 団体名 シップ・アンド・オーシャン財団  


あとがき

 

1998年の新年早々、まことに残念ながら着氷海難のニュースが紙上をにぎわした。

カムチャッカ半島西沖で操業していた、北海道根室市のタラはえ縄漁船第36松栄丸(349トン、24人乗り組み)で、船橋付近の氷落とし作業をしていた乗組員2名が、上から落ちてきた厚さ30〜40センチ、長さ約2.5メートルの氷の塊の下敷きとなって死亡したというものである。

着氷によるとは特定されていないが、引き続き、同年1月10日には北方領土・択捉島付近の海域で、青森県八戸市の沖合底びき網漁船第75神漁丸(125トン、15人乗り組み)が横転、沈没し一部の乗組員は救助されたものの7人が死亡又は行方不明という悲報が相ついだ。

季節がら着氷の懸念が十分に考えられるが、いずれにしろ痛ましい海難事故の減少を願わずにはいられない。

また、着氷とは直接的な関係はないが、同一環境条件の下でも作動することが要求される各設備機器の機能についても別途検討を要するものと考えられる。

例えば、現行のルールやメーカのスペックでは各機器に対する環境設定を-20℃又は-30℃としているが、これを国際的動向である-40℃とすれば膨脹式救命いかだの低温時の膨張力、EPIRBの本体の低温耐久力や内部電池の作動等各部にわたる再検討が必要となり、対応策を根本的に練り直す必要すら出てくるのではなかろうか。

着氷防止が船舶の安全性を確保する上での重要な要素であるため、これの解明に努力するは無論として、他方でその安全性が損なわれ人命の安全が脅かされるような事態が発生した時でも乗組員の人命を救助する方策を確立しておく必要があるのでなかろうか。例えば、ライフボックスとでも称するようなコンテナ或いはシェルターを装備し、その中に全天候型膨脹式救命いかだ、EPIRB、生存用装備(IMO極地規則)一式等を収納させ、このコンテナ或いはシェルターが着氷によって一塊となった場合には、なんらかの爆発力(火薬、空気圧、油圧等)をもって解放し機能させることが出来ること、併せてそのタイミングを人間の操作による強制起動は無論、瞬間横転等による場合の自動起動も可能とするといった構想のものを研究開発する必要があるのではなかろうか。

以上 

 

 

 

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更新日: 2019年10月19日

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