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(3)高度技術等の考え方

上述したような高度技術創出プロセスを前提とした時に、高度技術等の内容を以下のように考えることができる。

 

?高度技術:

ニーズに対応した商品を差別化あるいは高付加価値化するための技術、あるいはそれを実現するのに必要な独創的要素技術

 

?高度技術の創出:

・ニーズ(潜在ニーズを含む)に対応した新しい商品コンセプトを創出(価値開発)し、それを差別化商品に結びつけること

・場合によっては、独創的要素技術と商品コンセプトを結び付けて、差別化商品に持っていくこともある。

・多くの場合、上記は創造発展型技術開発に当てはまり、継続発展型技術開発の場合は主に既存商品の改善等で対応することが多いが、後者の場合でも高度技術の適用による差別化はありうる。

・実態としては、継続発展型の場合、個別企業が純粋に取り組める部分での差別化を図るのが難しくなっており、例えばパッケージ化、標準船化して、コスト的な差別化を図っていくことが1つの重要な方向である。

 

?高度技術の創出環境:

・以下の2種類がある。

・新しい商品コンセプトを創出しやすい開発環境

・商品コンセプトを差別化商品に結びつけるための開発環境

・これら2つの環境を個々の企業に完結的に求めるのは難しくなっている。

・今後、新商品開発を行う環境として、例えば産学官共同で新コンセプトの船舶等の開発を行う専門機関のような体制を整備することも1つの方向である。

 

以上のような考え方を前提として、以下の調査研究を進めることとする。

 

 

 

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