日本財団 図書館


065-1.gif

欧米では、増肉係数を高めるための飼料の研究開発が進んでおり、ユーザーの目的に応じた商品ができているのでその代表的なものを示す。

*アワビ餌料

オーストラリアの餌料会社Gulf Feedsが開発したDPで、アワビの成長に応じて粉状(0.5mm以下)、小さい粒(0.5〜1.0mm)、大きい粒(1.0mm以上)、ペレット状(3mm以上)の4段階の形状を揃えている。現在、国内某メーカーが実証実験中であるが、これまでの結果では、従来の配合飼料と比較して成長が早く、増肉係数も4倍との結果を得ている。

*ジェルペレット(GP飼料)

ノルウェーの飼料会社Algea社が開発した新しいタイプの飼料。水産資源の有効利用と原料価格の引き下げを目的に屑肉を利用する方法。餌を製造する際にアルギンを使用することで、防疫性に優れた餌を作り出す。現在、国際養殖産業界が中心となって、わが国でも評価試験中である。

*ウナギ飼料

オランダの飼料会社Provimi社が開発し、販売中。ウナギの成長に応じて餌のサイズと成分をきめこまかく分類している。

*アトランティックサーモン飼料

ノルウェーの会社が開発した飼料で、これまでの蛋白質優先の考え方に対し、脂肪を重視し、サケの成長に合わせて脂肪含量を多くすることで、成長を早めたもの。現在の増肉係数は1から1.25程度であるが、今後は0.7が目標として開発している。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION