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3.2.4 種苗生産の動向と育種研究

 

イ)日本の種苗生産

魚類養殖を行うにあたって、種苗の確保は餌飼料および飼育環境とともに最も重要な事項である。養殖業の発展初期においては、種苗は天然の幼稚魚を採捕し、これを飼育していたが、養殖事業が定着するにつれて天然種苗が不足してきた。そこでクローズアップされたのが人工種苗の生産であり、マダイのように種苗の量産が可能になったことで、その養殖も急成長した例もあるこ日本の種苗生産は、日本栽培漁業協会の運営による各事業所を始め、都道府県が推進する栽培漁業センターによるところが大であるが、これら国や自治体の種苗生産は、おおむね資源増強のための放流用種苗として各地の漁協等に分配されている。養殖用の種苗生産は民間の施設が中心となっており、現在約80ヶ所程度がある。

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若干古い資料であるが、日本栽培漁業協会がまとめた平成4年の養殖用種苗生産状況を示す。

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