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情報とは、管、電線、通風ダクトと船殻との貫通関係、艤装品どうしの相対位置関係、機器の機能から規定される位置関係、艤装品のための船殻補強などを指す。

船殻設計と艤装設計、あるいは艤装設計の中でも複数の艤装分野の設計が、同時並行的に展開される過程で、これらの関係の整合性をPM上で維持する。その結果として「物理的な整合性」という基本的な部分で製品設計の品質が向上する。

(b) 系統と経路の定義

一般に製品設計では、多くの設計意図が機能設計で盛り込まれ、それらの設計意図は生産設計を経て正しく実体化されるものである。

艤装設計においては、機能設計で盛り込まれる設計意図は多くが系統や経路で表現される。PM上にこの系統や経路情報を一元化し、生産設計である配置設計においてもこの情報を共有して設計展開する。その結果、機能設計意図を正しく実体化する意味での設計品質の向上と、機能設計と生産設計の間の意志疎通面で設計業務の効率化が得られる。

なお、ここで言う系統や経路とは、その言葉で一般にイメージされる管の分野だけを指すものではなく、電線、通風ダクト、交通の分野も含んでいる。

(3) バージョン管理

異分野(艤装-艤装、艤装-船殻)設計の最新バージョンを自分が常に参照していることが保証されている環境で設計業務を展開する。

以上をまとめると、図4.4-4に示す姿を狙うことになる。

なお、工程設計アプリケーション自体については5.において触れ、ここではその前提となる艤装品表現について述べることとし、バージョン管理については4.6で述べる。

 

 

 

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