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(3)緊急時対応情報(緊急時連絡電話番号:EMERGENCY RESPONSE TELEPHONE NUMBER)の必要性

危険物の運送を行う者は、24時間体制で連絡可能な電話番号を提供しなければならない。(電話番号は、地域番号(AREA CODE),国際通話の為の国番号(INTERNATIONAL ACCESS CODE)を含むものでなければならない)

これは、基本的に危険物を運送する荷主に、正しい緊急時連絡先を提供する事を要求しており、その目的は、輸送中の何らかの事故にできるだけ迅速、的確に対応し、事故の拡大を防止する事にある。

緊急時連絡先には、次の要件が必要であると規定されている。

1.輸送にかかる貯蔵時の事故を含む輸送中に、常時(24時間)対応できること。

2.危険品の知識及び、緊急時の対応と事故を緩和するための情報を提供できる(又は早急にそれらの知識、情報を持った者に連絡が可能である)者の緊急時連絡電話番号であること。

3.(以下の様な)船積み書類をチェックできること。

1)船積み書類(SHIPPING PAPERS:下記【補足】参照)に規定されている危険品の明細が、すぐに得られること。

2)船積み書類を見た際、緊急時連絡先がすぐに判別できること。

(例えば、船積み書類上にEMERGENCY CONTACT(緊急時連絡先)という記載が付されていること)

上述した緊急時連絡先は、危険品を輸送しようとする者、又は、危険品に関する詳細な情報を提供でき、責任をとる能力を有する代理の者または団体組織の電話番号であること。

危険品の輸送を行う者で、代理の者または団体組織の電話番号を書類に記載する者は、代理の者または団体組織が、その輸送の前に上述2.に求められる最新の情報を入手している様、情報の提供をおこなっていること。

【補足】緊急時連絡電話番号の記載例

緊急時連絡電話番号の船積み書類への記載方法は、原則として以下のとおり。

CORROSIVE LIQUID,N.0.S.(CAPRYLYL CHLORIDE)

EMERGENCY CONTACT:011-81-3-0000-XXXX  又は

EMERGENCY CONTACT:011-81-3-YYYY-YYYY (DAY)

45-ZZZ-ZZZZ (NIGHT)

(注1)緊急時連絡電話番号は危険品の品名の後に適宜記載する。

(注2)上記の例で011は米国内から国際電話をかける場合の国際識別番号、81は日本の国番号、3は東京、45は横浜の地域番号、0000は局番号、XXXXは加入者番号。(なお、外国から日本へ国際電話を掛けるときには03から0を取った3だけが東京の、045から0を取った45だけが横浜の地域番号となる。)

 

 

 

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