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まじい勢いで血液が流れ、その器官を支えていた事など実習を行いながらではありますが深く感じました。今回の実習で多くの事を学びましたが、知識以外に得た事は大きかったです。最初は個人個人で行っていた解剖も、今では互いに協力し合い能率も確実に良くなりました。今回の実習で得た事を、今後の実習においても、将来臨床医になっても忘れず頑張りたいです。大切な御遺体を献体していただき、本当にありがとうございました。最後まで感謝の心を持って解剖させていただこうと思っています。

 

人生の大きな財産

 

嶋田 美砂

 

十月に始まった解剖学実習も四ヶ月が経ち、今日、終了の日を迎えました。この四ヶ月 間という時間は、医学を志す私にとって、とても重要な意味を持つ時間となりました。初めて御遺体と対面した時の気持ちを今でもよく憶えています。あの緊張感、恐れ、とまどいの気持ちは、一生忘れることはないでしょう。私のような末熟者が尊い御遺体にメスを入れてよいのか、自分にその資格があるのかと、自問自答しない日はありませんでしたが、この実習を一生懸命学ぶことこそが、医

 

 

 

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