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1-4 運用後のパグや修正に対する対処

現在まで、汎用機を中心としたシステムは職員により維持・運用を行ってきた。 しかし、アプリケーション・パッケージを利用したシステムにあってはプログラミング技法等、言語体系や操作方法、データの作成方法がまったく異なるため、データ更新は更新計画に基づき予算化を行い、委託により行っている。維持運用については、運用テストにあわせて運用開始の3か月前から機器・ソフト等のリースを行い要員養成を行い職員によって対応している。また、運用の作業としては、OSの操作、前述マクロプログラミング、開発システムのコード体系の修正等があるが、このための担当職員の育成は、ソフトパッケージ会社主催の研修会を利用し行った。

これによってシステム開発時にパッケージソフト会社と一緒に職員も作業を行うなど、職員が開発の最終段階まで積極的に開発に携わることが可能であったため、設計段階との微妙なニュアンスの違いを調整することができ、また十分な運用テストの実施や、軽度の修正についての対応ができたため、現在までのところ致命的なバグは発生していない。

ただし、次年度以降の職員養成はOJTで行うこととしたため、十分な引継ぎが行えないのが実情となっている。これは特殊なOS、アプリケーション・パッケージ、システムに起因するものである。

他システムにおいても維持運用担当職員の技術知識の空洞化に比例して利用度の低下が見られることもある。

 

1-5 アプリケーション・パッケージ利用における課題と効果

 

要員育成については前述したが、アプリケーション・パッケージの利点でもあり欠点でも有るのが要員確保ではないかと考える。なぜならアプリーケーション・パッケージを用いたシステム開発というのは、ノースプログラムからマクロまでレベルは違うが汎用性を持たせたカスタマイズを行うこととなる。その汎用性の中でいかに利用者のニーズに答えていくかは維持、運用を行うシステム管理者となる。

地図情報システムではX-WindowによるGUI環境を構築したが、図にも示したようにカスタマイズはシステム利用者・管理者が直接触れる部分、つまりユーザーインターフェースを中心としたものだった。

昨今、パソコン汎用アプリケーションであるスプレッドシートやデータベースソフトでさえ、複雑な基本機能に加え、マクロプログラミングを充

 

 

 

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