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来賓あいさつ

 

 

青森県副知事

村 井 博 美

 

本日、高齢者国際シンポジウムの開催に際し、関係者の皆様方のご尽力に対して、厚く御礼を申し上げます。

わが国では急速に高齢化が進んでおり、平成7年の調査では、青森県の65歳以上の高齢者は県人口の16%、6人に1人という状況にあります。平成2年には、約8人に1人という割合でしたが、平成17年には、県人口の22%、約5人に1人が高齢者になると予測されています。

高齢者問題、特に痴呆高齢者のケアについての問題は、今後、これまで以上に、われわれが直面せざるを得ない問題となることを考えると、この時期に、八戸市においてこのようなシンポジウムが開催されることは、大変意義の深いことであると思います。

シンポジウムの最後には、会場の皆様方の質問をお受けする時間があるとうかがっておりますが、高齢者問題について日ごろから感じておられること、疑問に思われていることなど、積極的なご質問をお願いしたいと思います。このシンポジウムが、皆様方とともに考えるものとなり、皆様方1人ひとりにとって有意義なものとなることを期待しております。

本来であれば、木村守男青森県知事が、ご挨拶を申し上げるべきところなのですが、本日は公務出張のため欠席させていただきました。ここに知事からのメッセージを預かっておりますので、ご紹介させていただきたいと思います。

 

「痴呆高齢者のケア:施設ケアと在宅ケアの連携」をテーマに、高齢者ケア国際シンポジウムが青森県で開催されることに対し、すべての関係者の皆様に、心からの御礼と歓迎を申し上げます。

さて、21世紀を目前にして、青森県を取り巻く社会・経済状況は大きな変革のときを迎えております。県では、快適でゆとりのある生活環境の構築のため、新青森県長期総合プランを策定し、「福祉日本一」という目標を掲げながら、創造性と感性が重んじられる地域づくりを、県民の皆様とともに進めていきたいと考えております。

少子化、高齢化の進行により、保険、医療、福祉に対するニーズは、年々、多様化しており、県では、このようなニーズに的確に対応できるよう、青森県社会福祉基本計画を策定し、県民の皆様にきめこまやかな福祉サービスが提供できる体制づくりを目指して、全力を挙げて取り組んでいるところです。

高齢化の進展に伴い、寝たきりや痴呆高齢者の増加が見込まれるなかで、特に痴呆高齢者については、相談体制の整備、介護対策の充実、連携システムの確立など、総合的な施策を推進していくことが強く求められています。

このようななか、日野原重明先生をはじめ、国内外の専門家の先生方をお迎えして、痴呆高齢者のケアについての国際シンポジウムが開催されることは、まことに時宜を得たものであり、今後の痴呆高齢者のケアのあり方に多くの示唆を与えていただけるものと強く期待しているところです。

本日ご参加いただいた皆様は、このシンポジウムを契機として、痴呆高齢者のケアに対するご理解をさらに深めていただき、今後の活動の大きな糧となることを念願し、また、このシンポジウムが実り多いものとなるよう祈念して、挨拶にかえさせていただきます。

 

 

 

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