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外から集めて参りました資源は1年間に15.4億トン、21.5億トン、20.7億トン、こうなっています。実はこういうものを使って産業が物を生産し、その結果、不用物をどれだけ出したかというのが、4.5億トン、7.7億トン、8.0億トン。そうしますとこれから、これを引いたものが実際に有効に使われた物になりますね。その有効に使われた物をもともとの資源量で割りますと資源利用率が出る。驚くなかれ資源利用率は段々下がっているんです。

経済は発展しました。これは取りも直さず、日本の経済はごみを沢山出す、つまり私たち市民がもっと買え、もっと買え、もっと買え、早く買え、早く車を乗り替えろという形で半ば強制的に、ごみを捨てさせられることによって経済発展をしてきた。そのつけは全部、例えば瀬戸内海の豊島という島に行ってみたり、あるいは東南アジアの国に行ってみたり、もっと最近の非常にえげつない例は、台湾の核廃棄物を北朝鮮が受け入れたこと、外貨が欲しいが故に、こういうことが起こります。

一つの例として先進国の住宅の耐久年数をここに並べてみました。これはある住宅会社の社長さんが提出された数字です。日本の住宅は20年から30年、平均がわずか25年。イギリス140年、アメリカ103年、アメリカはわりと木造住宅が多いんですよ。日本とは違う、地震が有るから無いから、そういうことがいえるのか。もちろん気候、風土にマッチした木造です。フランスは86年、ドイツは79年、この格差はどこからくるのか。産業廃棄物の相当量を家を壊したときの建設廃材が占めている。こういうことの証拠だとお考えください。

だから家は単純にお金を払って買うというものではなくて、自分が造るプロセスに参加して、ここ手抜きしたらだめだよとかね、そういうことに関わらなければならないと思います。同じような意味で、家庭での炭酸ガス排出源を比べてみますと、一番が車で、22%。次にごみがくるわけですね。ここが難儀なところです。あと16%、10%、この辺は説明はいっさいいたしませんが私は学生に対する講義をしている時もですね、必ず実例を自動車に持っていって、自動車の乗り方、ヨーロッパからこういわれているんです。「日本は自動車の作り方はうまいけど、使い方は下手だ。」自動車の関連産業がGNPの約2割を占めているという国もですね、世界にございません。日本はだんとつですね。アメリカのような自動車王国でも、日本の比率の半分ぐらいだと私は認識しております。こういうことが実はリサイクルを文化の方に誘導していく非常に大事な見方です。

そこで、まあ、私の今日の肩書きはリサイクルプラザの研究所長でありますが、私の名刺をお目にかけますと、実は市民研究所長を名乗っております。研究員は市民、市民研究員制度という制度をつくったのは吹田市が最初なんですね。全国の町でよく似た市民研究員という名前をお使いの所もぼつぼつ増えてまいりました。そしたら専門家は要らないのか、けっしてそんなことはございません。だけど専門家はですね、私も専門家のはしくれではありますが、やぶ医者の病人選びという言葉がありましてね、やぶ医者ほど治し易い病人をつかまえて「おれはこういう患者を何人治した」ということをいうわけです。私たち専門家も得てして答えの出そうな研究ばかりして論文を50本書いたとかいうようなことが(稲場先生うなずいてくださってますが)ある。これからも大学での研究ももちろん要りますが、やっぱりどうやってうまく文明社会に育ってきた若者を文化の方へ引っぱっていくかということが非常に大切なんですね。非常にいい例を私、見つけました。一昨年アメリカに参りまして市民とどうやってコミュニケーションをしたらいいかというクラスがありました。私それに出てきました。市民参加の梯子6段階というのがありまして、ちょっとご覧になりにくいかもしれません。一番下は政府の力で、政府あるいは行政が市民には全く格好だけつけてね、あとは何も相談しないでどんどん決めていく、こういう状況が段々変わって、情報は提供してあげるよ、市民に相談をするよ、市民がつくった助言委員会に対応するよ、市民と行政が対等の協力をしましょう、これが梯子の一番上になると、「市民の

 

 

 

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