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混合気を持っている可能性が高いため、都合がいい。

 

3.4.3.2 引火の結果

 

火災の主要な結果は、火災区域の中の損傷および火災の近接区域外への熱放射による人および物の暴露を含む.また、過大圧力の危険性をもたらす可能性のある、爆発型あるいは燃焼型の蒸気雲の可能性がある。

自動車用代替燃料の漏出あるいは流出による引火の結果、実際はどうなるのかという予測は、非常に多くの異なる物理的変数に依存しているため、非常に複雑なプロセスである。例えば、自動車用液体代替燃料の燃焼に関しては3つの基礎的なシナリオがある。

 

o ブールの上に形成した蒸気による火災あるいは火炎の燃焼

o 蒸気の煙(または雲)への引火が火災の形成につながる蒸気火災

o 蒸気の雲の中での爆発型の燃焼

 

自動車用代替燃料火災の相対的な影響を考察するために、流出した燃料の量が最も重要な特性であることは明白である。大量輸送中および大量貯蔵中の潜在的な流出の規模については、この章においてすでに論じられた。次の検討は、火災からの熱発散である。

ブール火災をテーマにしてかなりの量の理論的および経験的作業が行われた。液化天然ガス、プロパン、および灯油のプール火災からの熱発散の測定に関し、いくつかの経験的事実作業も含まれた(GRI,1982)。右側の欄で示したように、灯油(約30kw/m2)に標準化された火災の最初の段階(最初の5分間)の相対的な熱発散(kW/m2)は、以下の通りである。

 

相対的放射強度

 

プール火災

 

灯油   1.0

プロパン 2.2

LNG    5.5

 

プロパンおよび灯油のプール火災において放射強度が下がるのは、主としてこれらの火災によって引き起こされる煤が、炎に被いをかぶせる結果になるためである。非常に興味深いことに、これらの結果は、蒸気雲火災のケースには当てはまらない。液化天然ガスおよびプロパン雲火災の放射力を比較した経験的結論は、それらが本質的に同じであることを示している。液化天然ガスのプール火災の放射力(200m2の範囲)に標準化された雲火災およびプール火災に関する比較データは右側の欄に例示されている。

 

相対的プールおよび雲火災の放射強度比較

 

プール火災    雲火災

LNG     1.0       0.85

プロパン   0.21       0.85

 

自動車用代替燃料流出のほとんどの場合において、引火が、プール火災が続いて起こるであろうということが予測される。この理由から、液化天然ガス火災は、同様の気象条件で

 

 

 

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