表3-1および3-2は、漏出を生じさせる傾向がある条件(すなわち、高圧および温度差)が、更に強力で、事故の際にできるだけ燃料タンクを破壊せず、流出させないような大量輸送用の容器の設計が必要なことを指摘する。
3.4.2.2 事業所の貯蔵所への燃料の荷下ろし
燃料の荷下ろし作業中の流出および漏出の可能性は、自動車用代替燃料の圧力、温度差、および燃料のあらゆる腐食性の特性と直接関係がある。この記述の理論的基礎は、高圧の存在は、材料が疲労や、温度変化で弱くなっていたり、材料そのものの欠陥がある場合などには、配送ホースや、軟質の結合材などの材料の大規模な破裂を起こりやすくするという観察に基づいている。大きな温度差は、人間のエラー、または装置の誤作動に関する可能性の増大を制御し維持するため、更に複雑なシステムを要求する。荷下ろし装置の耐久性および完全性に対し、腐食は明らかに危険なものである。
事業所の貯蔵所への荷下ろしが、パイプライン仕様のガスを使い、それを圧縮・精製し乾燥させ、それを車両に使うまで比較的少量で貯蔵するというプロセスが主体の圧縮天然ガスは、この研究では特別なケースとして扱われる。荷下ろしのプロセスは、事業所の車両が燃料を注入されつつある間、連続的である傾向がある。このプロセスは、また高度に自動化され、タンクローリーの荷下ろしのようには直接的な作業員の関与を必要としない。従って人間のエラーの機会を減少させる。
上記全てを勘案し、表3‐3および3‐4は荷下ろし作業中の流出および漏出の相対的リスクに関する評価を提示する。
3.4.2.3 事業所での貯蔵
事業所での貯蔵中の流出および漏出の危険性は、表3-5および3-6で述べられているような自動車用代替燃料の荷下ろしに関する危険性と同様である。
3.4.3 安全性に関する危険性の評価
安全性に関する危険性の評価は、火災の危険性、他の危険性、健康への効果、および環境への効果を含む。火災の危険性の評価は、2つのパートを含んでおり、評価が最も難しい分野である:
o 漏出または流出からの蒸気/空気の混合気が、火花あるいは他の点火源から引火する可能性(蒸気をその自然発火温度に上げるのに十分な熱源と接触することを含む)および
o 引火に関し、それに続く火災や爆発の規模および強度に関連した、相対的な安全に対する危険性
自動車用代替燃料の漏出あるいは流出の引火についての相対的な可能性は、燃料の物理的要因および輸送と貯蔵に関する物理的要求から決定され得る。火災あるいは爆発の結果は、流出した燃料の量に左右される。大規模な流出の場合、貯蔵された燃料の量は重要な問題になる。