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54190)に公表された。

この要求は、施設で貯蔵される4550kg(10,0001b)以上になる可能性がある液化天然ガス、水素およびプロパンの貯蔵により適切である。この許容濃度量は、中規模から大規模事業所に使われる自動車用代替燃料については容易に超過する可能性がある。

 

3.3.3.3 健康に関する事項

 

天然ガス、メタン、エタンおよびプロパンの主要成分は毒性があるとは考えられていない。政府産業衛生士全米会議(ACCIH)は、それが密閉された環境で酸素を置き換えることができるため、健康に関するリスクとしては窒息としてのみそれらのガスを認識している。職業の安全および健康管理事務所(OSHA)は、プロパンのための1,000ppmの時間加重平均(TWA)人体暴露限界(PEL)を設定した。天然ガスのいくつかの希少成分は、ブタン-800ppm、ペンタン‐600ppm、ヘキサン-50ppmおよびへプタン-400ppmとして、政府産業衛生士全米会議(ACGttH)がリストに載せた許容濃度(TLVs)を持っている。これらの限界の全てをあわせた平均的な天然ガス成分における有効許容濃度は、約10,500ppmである。臭い付け処理された天然ガスの臭い許容濃度は、約10,000ppmである。このため、人は臭いによってそれを感知できるので、知らずに許容濃度以上にさらされることはないと思われる。

 

3.3.3.4 環境に関する事項

 

事故による圧縮天然ガスの放出に関連した重大な環境に関する危険性はない。

 

3.3.4 液化天然ガス

 

3.3.4.1 概説

 

液化天然ガス(LNC)は、天然ガスを冷却し、それをメタン成分に精製することによって生産される。典型的なメタン成分は、プラントで生産された従来の液化天然ガスについては約95%であり、需要のピーク時(冬)の再ガス化とともに、ガス需要の低い時期(夏)の、ガス会社による天然ガスの液化を含んでいる。液化の過程で天然ガスの非メタン成分を取り除くことは、比較的容易である。従って液化天然ガスの供給者が、約99%のメタンである冷凍液体メタン(RLM)として知られる高度に精製された形の液化天然ガスを供給することは可能であった。

 

圧縮天然ガスと比較した時の液化天然ガスの第1の利点は、それが同等の圧縮天然ガス貯蔵タンクシステムに対し体積は約3分の1、重量は3分の1のシステムで済み、かなり低い圧力(20から150psi)で貯蔵できることである。 大きな欠点は、大量輸送および貯蔵所への移送の全過程で超低温(摂氏マイナス160度、華氏マイナス260度)液体の貯蔵および取扱いに配慮しなければならないことである

 

3.3.4.2 安全性に関する事項

 

(a)火災の危険性に影響を与える一般特性

 

圧縮天然ガスおよび液化天然ガスの使用に関する車両最終製品は、本質的に同じであるものの、安全に影響を及ぼす一般的な特性は全く異なる。一方では、液化天然ガスは、水蒸気および他の汚染物質によるタンクの腐食に関する問題がない、より洗練され、安定した製品である。他方、超低温は付臭剤を加えるのを非常に難しく、あるいは不可能にする。

 

 

 

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