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シェルタード・ホームは21あり、合計736人が収容できる。シェルタード・ホームは、共同体の形式で、歩行できる高齢者が、自立を維持出来るようにするサービスが得られる環境で生活する。これらのホームは、各戸に必要施設の備わった2人から4人用の居住部分で構成され、夫婦は自分たちだけで1室貰える。これらは、一般的にHDBの隙間の階にあり、高齢者が近所と交わり、共同体でボランティアを頼れるように配置されている。また、シェルタード・ホームは、地域社会の中心部から離れたところに位置する寺院ホームの形態をとることもあり、そこでの活動は主としてホーム内に限られる。

 

少し歩行できる身体の弱った高齢者向けには48のナーシング・ホームがある。ボランティア団体の主催者は、24のナーシング・ホームを運営し、3,000人近くを収容している。彼らは、身よりのない高齢者、または家族の世話が受けられない高齢者のみを収容している。商業ベースのナーシング・ホームも24あり、2,000人近くを収容している。これらは、市場の需要にそって設立され、しばしば、政府またはボランティアの同体のホームへの入所資格のない場合に利用されている。

施設へ入所してケアを受ける高齢者は、60歳以上の高齢者の1.7%を占めている(高齢者諮問評議会、1989年)。現在、シェルタード・ホームの利用率は、たった70%である。ナーシング・ホームの需要は現在の収容能力を超えているが、実際の不足ではなく、資源のより良い分配を求めていることを示している。なぜならば、グループAまたはBに属し、シェルタード・ホームに適しているナーシング・ホームの住人がいるからである。全体的に、現在の計画は、現在と近い将来のケア付き宿泊施設用のベッドの需要を充分満たしていることを示している。

 

しかし、ケア付き宿泊施設用のベッドの需要予測から、現在の供給量では、深刻な不足が予測される。2030年のケア付き宿泊施設需要予測率は2.1%で、ケア付き宿泊施設の需要は2030年にはベッド数17,290と現在の3倍以比になる。オールド・オールドのグループが急激に増加すると予想されるので、タイプCの高齢者向けのべッドの需要が大きくなる(表12)。供給量の不足はコミュニティ・サービスや健康管理サービスでも感じられるだろう。例えば、現在、痴呆5,000件に対して、二つの痴呆用デイケアセンターで86べッドしか利

 

 

 

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