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フランスの出生動向と家族政策−少子・高齢化に関する国際研究−

 事業名 高齢化社会対策推進のための調査研究等
 団体名 エイジング総合研究センター 注目度注目度5


第4章 フランスにおける家族政策の歴史

 

フランスは、普仏戦争の敗北(1871年)により、アルザス・ロレーヌ地方をドイツに割譲するという屈辱を味わった。ヨーロッパ列強と比較して人口の増加が緩慢であるために国際的地位を失うのではないかと意識が強くなり、国家主義的思想も強まった。出生増強を目的とする法案が国会に提出される。しかし第一次世界大戦までは具体的な進展はない。

フランスにおける家族政策の概念は、出産奨励理論(ベルティヨン博士)とカトリック家族擁護主義理論(ルミール神父)をもとにして二つの世界大戦の間に生まれ、子どもを扶養する世帯の家計を助けるための家族手当を創設されることから始まった。始めは出生促進の色彩の強い政策が行われたが、経済的あるいは社会的に困難な状況にある家庭への援助、さらには現代の家族のあり方の変化に対応した様々な家族給付が実施されながら、総合的な家族給付の体制を築き上げた。

現在の家族政策には、少なくとも次の四つの目的があるといえる。

・家族扶養負担の軽減

・人口政策的な観点からの出生促進

・所得の再配分

・家庭の特殊な条件に合わせた援助

 

1. 家族手当前史

 

● 家族扶養に対する援助の誕生

1854年、工場経営者アルメルは家族を扶養する従業員のために経済的援助を与えた。海軍省は家族を持つ船員に対する援助を休業補償手当の形で与え(1860年)、他の行政機関、大銀行、国鉄管理会社もこの例に見習った。こうした家族扶養のための付加賃金は、1917年には全ての公務員に与える法律が定められた。私企業の中でも、19世紀末からは自発的に家族を扶養する労働者に補填手当を与える事業主が増えてくる。「労働者に適切な賃金を支払うこと」が必要だと考えたカトリック家族擁護主義者の事業主たちが、補償手当与えるという配慮によって、定職率が低かった当時の労働者たちに会社に対する忠誠心を持たせようとしたのである。

 

 

 

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