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フランスの出生動向と家族政策−少子・高齢化に関する国際研究−

 事業名 高齢化社会対策推進のための調査研究等
 団体名 エイジング総合研究センター 注目度注目度5


2. 20世紀の出生動向

 

(1) 世代別にみた出生力の推移

 

@ 戦争による影響を受けた世代

1880年に生まれた女性は平均2.1人しか子どもを持たなかった。出産する年齢には戦争で生活が乱されたために少産だったのである。さらに1900年に生まれた女性の平均子ども数は2.05人となり、フランスでの出生力史上最低を記録した【図表2-1参照】。これには幾つかの原因がある。第一に、この世代の女性たちが成人したのは戦争末期であった。1920年から30年にかけては男性の移民が多かったが、第一次世界大戦では数多くの戦死者が出たために(例えば1894年頃生まれた男性の30%は戦死している)、配偶者を得ることができない女性もいたのである。それだけが理由なのではない。結婚しても子どもを生まない夫婦が多かったのである。1920年頃に結婚したカップルの16%は子どもを持たなかった。

フランスに人口危機が訪れ、1920年には、妊娠中絶を禁止し、避妊に関する宣伝活動を罰する法律ができた。しかし出生率の増加には役立たなかったといえる。この時期には戦争で別れていた夫婦が再び生活を共にするようになり、結婚数も倍増したので、1920年と1921年の出生率は多少上向きになったが、一時的なものに過ぎなかった。第一次世界大戦後には一時的な景気回復があったが、二つの戦争の間に訪れた長期間の危機は出生率にも悪影響を与えたのである。

 

A ベビーブームを築いた世代

次の世代はより多産になった。1910年に生まれた女性は平均2.27人の子どもを持っている。しかしこの世代の女性たちが家族政策の影響を受けたのは年齢が高くなってからであった。家族法典が制定されて出産奨励がなされるようになったのは1939年であったし、第二次世界大戦の勃発によって新たな家族観への機運も打ち消されてしまったからである。

1915年以降に生まれた女性から多産性は顕著になった。1920年に生まれた女性が持った平均子ども数は2.5人である。さらに1940年頃に生まれた世代までの母親たちによって戦後のベビーブームが築かれる。子どもを持たない夫婦の数も少なくなった。1892年から1902年の間に生まれた女性の21%は子どもを持たなかったが(50歳での未婚率は11%)、1940年から1944年の間に生まれた女性では11%に過ぎない(50歳での未婚率は7%)。

この時代は戦後の復興期であるが、フランスの家族にとっては黄金の時代でもあった。この時期は経済も好景気で、失業者はほとんど存在しない。死亡率は低下し、離婚数は稀であったために、人々は安定した結婚生活を送っていた。婚外出産はご

 

 

 

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