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17:30〜 「元園」にて懇親会

第1回フィールドワークフェローシップ参加者も交えて。

 

○感 想

とにかく、自分の知識の無さに愕然とした一日であった。保健衛生行政や国際協力についてもっときちんと知りたいと思い応募した私にとって、はっきり言って今日の内容はレベルが高かった。ある程度、言葉や概念について調べておくべきだった、と今さら後悔しても時すでに遅しで、あっという間に一日が終わってしまった。それだけでもこれから先のスケジュールに対する不安が募っていく一方なのに、さらに国内研修のみの人たちの思いを聞き、この研修の“重み”がずっしりと感じられる。

が。ここまできたら、もう後には引けない。この研修の充実度は“参加者自身の自主的な参加姿勢”によるということを忘れずに、いろいろなことを吸収していこうと思う。

今日の講義は国際保健協力の歴史,意義,そしてそれに対する日本の現状とまとめられる。1954年コロンボプランに参加して以来日本の保健医療協力が始まり、試行錯誤を繰り返して成熟期と呼ばれる現在に至つている。これからの課題がどうやってその質を改善していくかということ、また、協力する側として“援助してあげている力と決して思わないこと,相手国の価値観を無視できないこと,この最終目標は相手国の“自立”であることといった話が印象に残った。

(内藤 美由紀)

 

とにかく初日から内容の濃い一日であった。国際医療保健協力に興味を持って医学部に入ったもののその後何をすれば良いか分からずに5年間を過ごしてきた私にとって、同じ興味を持つ仲間が日本全国にこれだけいると知ったのがまず驚きであった。皆講義でも活発に質問したりしていて、このテーマに対する関心の高さが伺えた。講義の内容も一つ一つが新鮮で、興味深いものであった。特に実際に国際医療保健協力の現場に従事している先生方からの提言は豊富な経験に基づいているだけに説得力があり、いろいろなことについて考えさせられた。

将来医療保健の分野で国際協力に従事するために今やるべきこととして考えたことは2つあった。 1つはやはり語学の大切さ。このことはこれまでにも一応認識しているつもりではいたが、あとでフィリピンに渡ってからは自分の実力がまだまだ決定的に不足していることを実感させられる毎日が続くことになった。とともに、同じフェローシップの参加者の中には英語でディスカッションが出来るほどの実力を持った人も沢山いて、今後よリ一層の勉強が必要であることを痛烈に感じた。もう1つは国際協力を考える前に使い物になるだけの実力を日本でつける必要性である。国際協力だからといって特別なことをやるわけではなく、そこで役立つことのうちで日本の中で学べることが沢山あるように感じた。特に印象的だったのが、プライマリー・ケアの満たすべき要件として今日の講義で聞いた内容のほとんどが、大学で日本の地域医療の講義として聞いたことと共通していたことであった。私は今日本での地域医療を義務として課している大学に所属していることもあるので、 しばらくは日本の地域医療を通じて海外の地域医療で役立つことを学んでいきたいと思う。とにかく自分は将来のために今何をすべきかということを考えられたことはとても幸せであった。

 

 

 

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