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は じ め に

 

1997年3月、国際保健医療協力及び衛生行政に興味のある医療系の大学生を対象としたフィリピンにおける国際保健協力フィールドワークが行われました。このフィリピンでのフェローシップも今回でもう3回目となり、今回は笹川記念保健協力財団の企画によるものでありました。

この報告書で、その行程を紹介しようと思います。また、参加学生が研修を通じて感じたこと、今回の経験をもとに将来に込める希望を紹介することによって、より多くの学生に国際保健医療への関心を持って頂き、将来進む道やprofessionを選ぶ一助になればと願ってやみません。

このフェローシップは医学部の学生が、開発途上国においてフィールドワークを行うことにより、国際保健医療協力の実際について学ぶ目的のもと国立国際医療センター、厚生省、国際協力事業団、笹川記念保健協力財団などが協力、主催したものです。昨年12月、全国の医療系大学に文書にて募集通知があり、書類選考後決定されたのが今回の参加者14人なのです。

国際医療に関心のある学生は多いのですが、大学では実感を伴って学ぶことは難しいものです。だが今回の研修を通じて参加者は今までの関心をさらに深め、研修を終えた後も協力活動に何らかの形で携わっているようです。このようなフェローシップに学生のうちから参加することは大変意義深いものであるといえると思いますし、少しでもこのような活動に関心を持って頂ける方々がおられれば幸いです。今後、このような企画が多くの学生にとってより身近になればよいと思います。

また今回のフェローシップに同行していただきました東京大学大学院医学部国際保健計画学教室のバングラデッシュ医師スマナ・バルア先生には参加者一同大変お世話になりました。この場を借りて御礼申し上げさせていただくとともに、この報告書を読んで下さる皆様方に感謝する事で巻頭の挨拶に代えさせて頂きたいと思います。

 

第三回フィールドワークフェローシップ'96代表

大阪大学医学部医学科 田中剛

 

 

 

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