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5. 開発結果の概要

 

(1) 文献により、試作を含めて現在までに製作された1軸台車21種類を調査し、その中から注目すべき技術をもつもの及び実用的価値の高いと見られるものの5種類について、海外現地調査を行ない、実際の使用状況・乗り心地・保守運用の実体等を把握・確認し、かつ開発者・使用者から意見・評価を聴取した。1軸台車の研究者として世界的に著名なアーヘン工科大学Frederich教授を訪ね、1軸台車についての聴講と意見交換を行ない、その見解が鮮明になった。

それらの結果を比較検討することにより、1軸台車が持つ用途と構造の可能性及びそれらの得失を追求し、使用目的・運用状況等に応じて最適な構造をもつ1軸台車開発の方向が得られた。

(2) 1軸台車の曲線通過性・蛇行動安定性・線路の高低狂いに対する上下振動乗心地について解析モデルを作成し、理論解析を行なった。これらの結果から今後開発する1軸台車に与えるべき各種特性値の範囲を見いだし、基礎設計の指針を得た。

(3) 以上の成果を踏まえて、我国の鉄道において実用化に適する、かつ十分な機能を持つと考えられる台車の基本設計を行なった。

 

 

 

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