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体制移行諸国における地方制度に関する調査研究(?)

 事業名 地方自治に関する調査研究
 団体名 地方自治研究機構 注目度注目度5


考慮して拒否せざるを得ない。そうすると、「市区管理人はけちだ、市区行政府長官の方が我々の話を聞いてくれる」といった市民の反応が返ってくることになる。ポタポヴィチは建物の中にオフィスが持てるだけ幸いであり、警察がナズドラチェンコ派に完全に押さえられているフルンゼンスキー市区では、市区管理人は建物に入ることもできないそうである。

以上のような状況が1年以上も続いているのは常人には理解しがたいことだが、第一に、身分、上述の「納税」、建物占拠などをめぐって無数の訴訟が発生すること自体が現状維持の方向で作用するようである。たとえば、旧来の市区行政府長官が仲裁裁判の当事者になった場合、裁判費用を確保するため、「市区行政府」名義の銀行口座は司法権力によって保護されることになる。第二に、選ばれる見込みもない市区選挙を繰り返すこと自体が、市区行政府長官を護る方向で作用する。候補者として不解雇特権を得るからである。

1997年12月現在、旧来の市区指導者で市庁と良好な関係にあるのは、ペルヴォレーチェンスキー市区行政府長官のアンドレイ・ヂョーミンのみである。彼はトルストシェイン市長時代に市長と対立関係に陥り、1996年2月1日、よくわからない事情の下、自宅で銃撃され負傷した。さらに、さまざまな汚職について大蔵省統制監査局や検察の摘発を受けた(102)。ヂョーミンが腐敗政治家であったことは事実のようだし、上述の銃撃がトルストシェインとの対立を原因としたものだったかどうかは明らかでない。しかし、こうした事件からトルストシェインに見放されたことを知ったヂョーミンは、チェレプコーフが復職すると彼に乗り換え、文字通り命懸けで忠誠を尽くすようになったのである。

 

5 ナホトカ市政

 

ウラジオストクから車で3時間の距離にあるナホトカ市(人口約19万人)は、かつて極東の対外貿易の中心であった。ウラジオストクが開放されたため、やや地位を低下させたが、それでもなお重要な海港都市であり続けている。ナホトカの最大の貿易相手は、輸出・輸入両面で日本である。

1990年以来のウラジオストク市がファヂェーエフ、ブリノーフ、エヴレーモフ、チェレプコーフ、トルストシェイン、再びチェレプコーフと6回も市長の交替を経験しているのに対し、ナホトカ市は、市長職の安定性に特徴づけられる。すなわち、1989年に市ソビエト執行委員会議長に就任して以来、一貫してヴィクトル・グニェズヂーロフ(1943年生)がその地位にあるのである。グニェズヂーロフが執行委員会議長代理(副市長)になったのは1983年であったから、既に15年間、市政のトップリ

 

 

 

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