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(4) 住民ニーズの多様化に対応

 

地域の状況や社会環境の変化とともに、住民の価値観やライフスタイルなども変わり、そのニーズも多様化している。多様なニーズをまちづくりに反映するためには、まちづくりの過程での住民参加による意見交換は重要なことである。さらに、多様な価値観やライフスタイルをお互いに認め合いながら、快適で住みやすい地域をつくることは、住民の生活や環境の質的向上に資するとともに、それが地域の個性につながることでもある。

 

(5) 地域をつくり維持するための責任の分担

 

協働を通して、住民、企業、町がそれぞれの役割を認識し、果たすべき責任を分担することで、それぞれが役割や成果を自己のものとすることができ、活動の喜びや地域への誇りにつながる。

行政に対する依存心は、住民の自立性や主体性を育ちにくくし、地域の沈滞につながる。また、近年いわれている財政運営の効率化という視点に立てば、住民の主体的な参加による責任の分担によってスリムでスムーズな自治体運営を実現し、 トータルコストの削減につながるといわれている。

 

(6) 参加意識の育成

まちづくりの活動に携わり、その体験を共有することにより参加意識はもちろん、住民としての主体性を育むことになり、ひいては自分達が創っているコミュニティヘの帰属意識を強めることになる。さらには、その過程で体験する決定プロセスが透明性の高いものであればあるほど活動自体への信頼性が高まるものと考えられる。

同じことは、自治体職員や議員にとってもいえることであり、積極的なまちづくりの意識を持った事業の立案、執行への参加が望まれる。

 

 

 

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