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第5章 城北地域におけるレクリエーション振興の可能性と課題

 

本地域の社会条件、自然条件、レクリエーション資源の状況、レクリエーション施設利用者のニーズ、レクリエーション環境特性など基礎調査の結果に対し、全国的レベルでのレクリエーションニーズやレクリエーション活動の展望、ほかの中山間地域のレクリエーション活用による地域振興の事例を照らし、本地域におけるレクリエーション振興の可能性と課題を明らかにする。

 

1. 城北地域におけるレクリエーション振興の可能性

 

(1) 豊かな自然資源と静かな環境を活かしたレクリエーション活動

第1章において示した全国的なレクリエーション動向、ニーズの中で、自然を基調としたレクリエーション活動へのニーズの高まり、健康に対する意識の高まりなどを背景としたレクリエーション指向に対して、本地域の有する、豊かな自然資源の蓄積は、今後のレクリエーション活動展開の可能性の一側面を示すものとして評価できよう。

また、そのような豊かな自然資源と静かな環境が存在する地域でありながら、県都水戸市や笠間市などの主要都市に近接し、都市住民にとって身近な存在の日常レベルのリフレッシュの場としても評価することができる。

 

(2) 自然共生、環境指向の中でのレクリエーション活動

地球環境問題が大きく注目されるようになり、自然共生的な生活に対して大きく日が向けられるような状況の中で、本地域は、農業が基幹的な産業として存在し、農地の周囲には里山があり、その背後には八溝山系の山々が控え、那珂川をはじめとする多くの河川が流れ、自然共生的生活を享受できる環境を有している。また、レクリエーション的な観点からは農林業体験、農家民泊などを可能とする資源も有しており、グリーンツーリズムの展開も可能である。

一方、このような地域の大きな財産である自然を基調とした環境に着目し、その環境を創造していくような取り組み(自然共生化の一形態として)のレクリエーション化も可能な地域であるといえよう。

 

 

 

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