日本財団 図書館


(2) 城北地域の自然、社会条件の特徴

● 自然環境に恵まれ、気候の安定した穏やかな地域

本地域は、那珂川の流れとその流域に広がる農地、農地を取り囲むように連なる低山地、山里の谷間に分布する谷津田が特徴的な里山的景観を有する美しい地域である。

気候は温暖で安定しており、冬季の降雪は少なく、近年台風による那珂川の水害があったが自然災害も少ない地域といえる。

一部町村での人口の減少や全体的に産業分野での厳しい状況がある反面、これまでは大規模な工業団地開発や宅地造成もなく、その分静かで穏やかな印象を抱かせる地域でもある。

 

● 道路交通条件に恵まれ、今後更に向上が見込まれる地域

本地域は近接して常磐自動車道が通り、水戸インターチェンジや那珂インターチェンジからは20〜30分圈の至近距離にある。また、水戸市とは国道123号や主要地方道水戸茂木線で30分以内で連絡でき、地域の南方には東西方向に国道50号が通り、これとの連絡も30分以内で可能である。

今後は、現在建設中の北関東自動車道の開通で、笠間インターチェンジ(仮称)や友部インターチェンジ(仮称)を通じた利用が可能となり、栃木県、群馬県、新潟県方面の東西方向での道路交通条件が飛躍的に良くなることは明らかである。

 

● 様々な形をみせる地域内の連携

本地域を構成する4町村は、それぞれ東茨城郡(常北町、桂村、御前山村)、西茨城郡(七会村)に属し、行政区は異なるものの、地理的な一体性や婚姻などの社会的なつながりをもつブロックとして認識される。

一方で通勤、買い物などの日常生活行動では、常北町は水戸市、七会村は笠間市、桂村・御前山村は大宮町とのつながりが深い。

人口、都市化の動向をみると、常北町や桂村では宅地の需要が多く人口も増加してきているが、御前山村と七会村では新規の宅地需要も少なく人口は停滞から減少の傾向となっている。

農業の分野においては、農協組織が常北町と桂村は水戸市、御前山村は大官

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION