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3. 中山間地域におけるレクリエーション機能整備のあり方

 

ここでは、レクリエーションニーズの動向および全国における整備事例をふまえ、中山間地域におけるレクリエーション機能の整備の方向を提示する。

 

(1) 中山間地域におけるレクリエーション機能の整備事例

 

ア 森林資源を活かした事例

中山間地域の特徴として、気軽に入り散策などができる里山が多いことがあげられる。この資源を活用して「山・森林と親しむ」または「利用する」施設の整備が進められている。

そのような地域では、森の中に文化ホール、体育館、生涯学習施設などを整備し、住民活動の拠点となる場を提供している。また都会の住民らが気軽に利用できる休憩所を兼ねた観光案内施設、滞在施設(ホテル)、陶芸や木工などの体験施設、里山散策路などの整備も行われている。

 

施設例 

● 丹波の森公苑(兵庫県氷上郡柏原町)

● ふるさとの森、ふるさと旅行村(愛媛県上浮穴郡久万町)

● 香木の森公園(島根県邑智郡石見町)

 

イ 木工資源を活かした事例

森林資源を活かした事例と同様に山村の特性を活かしたもので、「木に親しむ」というコンセプトのもと、クラフト(工作)体験、木工製品の販売をはじめ、ウッドクラフト公募展を行い全国的に名を高めている施設もある。

また地域の主要産業である木材の振興のために、建築物などをできる限り木造で行うというまちづくりを進めているところや、「都会の住民に木、森、山の大切さを理解してもらうとともにそれらを守る地域、住民の生活をわかってもらう」という理念を掲げ「木」というものにこだわった種々の活動を行っている地域もある。

施設例

● 丹波年輪の里(兵庫県氷上郡柏原町)

● 木工の里(奈良県吉野郡川上村)

● クラフトハウス「もくもくハウス」(宮城県本吉郡津山町)

 

 

 

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