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その結果、大学周辺には住居系を中心とした市街地が形成されつつあるが、産業が発達しておらずにぎわいには欠けている。また、庄原市では、総合計画の見直しを行っており、大学の立地が文化・スポーツ施設の整備促進につながっている。

(イ) 大学周辺の整備

大学周辺ゾーンの整備については、鳴門市で上下水道など生活インフラの整備、リゾート計画に基づく「ウチノ海総合公園」の整備を行っている。その結果、住居系だけでなくリゾートマンションも立地し、閑静な住宅街とリゾート地の隣接した新たな市街地が形成されつつある。また、小杉町では、大学から500m以内の場所に運動公園、文化ホール、図書館を整備し、大学を含めた相互利用がなされている。

(ウ) 既存中心市街地の空洞化対策

庄原市では、既存中心市街地が郊外型スーパーなどの進出で既に衰退している。鳴門市では、大学と市街地が離れているため大学立地にともなう整備の検討はなされていない状況である。

(エ) 民間アパート等の立地への規制・誘導

民間アパートの立地への規制.誘導について、庄原市では、建設補助と固定資産税の減免により民間による建設促進を行った。また、それにより、低い家賃で学生が利用できることになり、学生の市内居住の促進を図ることができた。

(オ) 交通・情報基盤の整備

大学に関連した交通基盤、情報基盤の整備については、鳴門市では、道路整備により市中心部へのアクセス向上を図っており、また、小杉町では幹線道路などのデザイン化を図ったことで、町のイメージアップに繋がっている。

 

イ 産業の振興について

(ア) 工業団地・リサーチパークの整備

鳴門市では市施行による「なるとリコトノミックス.パーク」、公団による「鳴門中核工業団地」、民間による「鳴門複合産業団地」の3つの計画が進められている。また、小杉町では、「小杉テクノパーク」、「小杉インターパーク」、「稲積リバーサイドパーク」といった計画が進められている。

 

 

 

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