日本財団 図書館


2. 移動に起因する情報ニーズ
 
2-1 利用者動線の種類
 
1.利用者動線の分類
1)人が移動する状態を示す線を「動線」と呼ぶが、ここでは利用者個々の移動経路を集約的に捉えて、ターミナル駅における利用者の流動の型を「利用者動線」として認識する。すなわち利用者動線は、いわば「典型的な利用者の移動経路」である。
なおこの用語は、施設の計画側が流動経路として意図した「計画動線」とは区分して用いている。
2)調査駅の利用者動線は下図のように分類できる。この分類はわが国の多くのターミナル駅で共通していると考えられる。

 

024-1.gif

 

2. 利用者動線の種類
1)基本動線はターミナル駅を利用する時必ず存在する動線で、
a.入場系には、「各駅出入口」から「各鉄道改札口」へ向かう動線。
b.乗車系には、「各改札口」から「各ホーム」へ向かう動線。
c.降車系には、「各ホーム」から「各改札口」へ向かう動線。
d.のりかえ系には、「特定鉄道の改札口」から「他鉄道の改札口」へ向かう動線。
e.出場系には、「各改札口」から「各駅出入口」へ向かう動線。
f.通過系には、「特定の駅出入口」から「他の駅出入口」へ向かう動線。
がある。
2)「きっぷうりば」へ向かう動線は、調査駅に限らず改札口の近くに設けられているのが一般的なので、入場系基本動線から小枝状に分岐している支動線と位置づけられる。
3)「通過系基本動線」のあることが調査駅の特徴で、ラチ外に街の東西(南北)を結ぶ自由通路を持つ場合、この動線が存在することになる。
わが国では鉄道駅が街の中央に位置している場合が多いから、通過動線が存在することは多い。
4)アクセス交通系派生動線には、調査駅の場合、

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION