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2)対象とする整備レベルの選定

 

(1)標識のみのバス停

 

標識のみのバス停に係る整備レベルを整理すると、次のとおりまとめられる。

 

<整備レベルI><整備レベルII>:現況において既に設置されているバス停標識に対して、デザイン的配慮や照明の設置等により明瞭性の向上を図ったもの
<整備レベルIII>:現況施設では“やさしさ(とくに明瞭性)”を十分確保できないことが想定されることから、表示内容の拡充や快適性の向上等を図るため、標識の改良(大きさ、形状等)を施すことにより、標識自体が有すべき機能や質の向上を図ったもの
<整備レベルIV>:上屋類が設置できない場合(例えば、歩道がない、あるいは幅員が狭い等)等においては商業施設等との連携・複合によりバス待ち空間の確保や利便施設類の拡充を図り、<レベルIII>以上の快適かつ利便性の高いバス停空間の創出を図ったもの

 

これを踏まえると、人にやさしいバス停を開発していくためには、既往のバス停標識をべースに据えた場合、必ずしも“やさしさ”を充足することが可能とはいえない状況も窺える。
したがって、モデルプランの策定にあたっては、

 

◆標識整備レベルIIIおよびIV

 

に該当するバス停を対象として検討していくものとする。

 

(2)標識+上屋類のバス停

 

標識+上屋類のバス停に関しては、上屋自体の形状を基本として整備レベルを区分することができ、これを整理すると、次のとおりまとめられる。

 

<整備レベルI>:壁面を有さない“四阿”的なもの
<整備レベルII>:上屋に風防(一方向)を設置したもの
<整備レベルIII>:上屋に風防(三方向)を設置したものの
<整備レベルIV>:上屋の全面(四方向)に風防を設置した待合所型のもの

 

整備レベルI・II・IIIについては、既に設置されているケースも多く、“やさしさ”の適用性は高い。またIVは、“やさしさ”の適用性について最も有効ではあるが、歩行空間の確保や用地の確保等の課題も多く、長期的な対応が求められる。
したがって、モデルプランの策定にあたっては、

 

◆上屋整備レベルIII

 

に該当する上屋を対象として検討していくものとする。

 

 

 

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