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3.道路構造面に係る問題点・課題

 

バス停を整備する場合、物理的な要件のひとつとして、道路構造への対応があげられ、現状ではバス停上屋の設置やベンチ等の利便施設の設置に際して、とくに設置個所の歩道幅員により、当該施設設置の是非が決定されるケースもある。
一方、高齢者や障害者等がバスを利用する場合、バス停へのアクセスの安全性や容易性は、歩道設置の有無やその整備状況により大きく影響される。
さらに、長寿・福祉社会の進展を背景として、道路構造面についても“人へのやさしさ”が要請されていることから、“人にやさしいバス停”開発を推進していく上でも、道路構造との連関が重要となる。
こうした状況等を踏まえ、バス停に係る問題点・課題を検討すると、次の諸点が抽出される。

 

◆安全かつ快適に利用できるバス停空間の整備
《問題事項》
◇バスを待つスペースが狭いため、自転車との接触や他の歩行者の通行に気を付けなければならない
◇ガードレール等の開口幅が狭いため、車いすでバスに乗車することが困難である
◇歩車道を区分する縁石が凸状の場合、バスの乗降が困難となる
◇歩道幅員が狭いため、上屋やベンチ等がない
◇街灯類がないため、夜間のバス利用に不安がある 等

 

◆安全かつ容易に移動できる歩行環境の整備・拡充
《問題事項》
◇歩道未整備区間では、車道を通行するため、交通事故に遭う危険がある
◇歩道幅員が狭いため、自転車等と接触する危険がある
◇ガードレール等の設置により歩道幅員が狭隘化し、車いすで歩道を通行することが困難なケースもある
◇歩道部への電柱等の突出により、通行が阻害される
◇放置自転車により、通行を阻害される
◇路面に段差や凹凸があり、転倒する危険もある
◇誘導・警告ブロックの設置が不十分である 等

 

 

 

 

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