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2.情報提供に係る問題点・課題

 

バス停で利用者が享受する情報は、停留所名、行き先・系統情報、通過予定時刻、運賃等の固定情報や乗降方法等の告知情報が基本となっているが、近年の情報通信技術の進展等を背景として、バス接近案内をはじめとした運行情報(可変情報)の提供も進展してきているものの、その普及状況等に鑑みると、必ずしも利用者ニーズを充足しているとはいえない状況も窺える。
一方、利用者ニーズの多様化も顕在化してきていることから、今後の情報提供においてはこうしたニーズヘの対応が重要な課題となり、また提供される情報の質の向上や付加価値性等も要請される。さらにこうした情報提供にあたっては、高齢者や障害者等が容易に享受することができるような配慮も重要となる。
こうした状況等を踏まえ、バス停に係る問題点・課題を検討すると、次の諸点が抽出される。

 

◆運行情報等に提供によるバス利用時の不安感等の解消
《問題事項》
◇利用したいバスが発着するバス停がわかりにくい
◇複数の系統が発着する場合、どのバスに乗車するのかわからない
◇降車したいバス停を通るバスがわからない
◇目的地に行くまでの乗り継ぎや運賃がわからない
◇バスがいつ来る(既に発車したか)かわからない
◇目的地までの所要時間がわからない 等

 

◆情報提供手段の高質化
《問題事項》
◇ サインや表示方法が統一されていないため、わかりにくい
◇表示される情報量が多く、理解しにくい
◇視覚障害者や外国人等が情報を理解できない 等

 

◆付加価値の高い情報提供によるバス停機能の向上
《問題または要請事項》
◇バス停周辺の立地施設等の情報を知りたい
◇下車後の目的地までの道順を知りたい
◇長距離・高速バス等に係る情報を知りたい
◇バス利用に係る情報以外に、生活・地域催事・行政サービス・防災等に関連する情報を知りたい 等

 

 

 

 

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