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I.バス停開発に係る現状と動向

 

ここでは、人にやさしいバス停開発のあり方を検討する上での前提ともいえるバス停開発に係る現状と動向について、バス停をとりまく時代潮流や社会環境の変化という観点より検討する。
その際の切り口としては、
●高齢者や障害者等の利用に配慮したバス停施設の創造
●バス停でのわかりやすい情報等の提供とその集積
●バス停およびその周辺に係る道路環境の整備
という視点<アプローチ>に鑑み、とりまとめる。

 

1.高齢者・障害者等のモビリティ確保に係る方策の現状と動向

 

1)高齢者・障害者の現状

 

(1)高齢者の現状

 

近年の高度経済成長に伴う生活水準の向上や医学・医療技術の進歩等に伴い、わが国の平均寿命は著しく伸長し、平成6年における平均寿命は、男性が76.57歳、女性が82.98歳と男女とも世界一の水準にある。
こうした長寿化の進展に伴い、高齢者人口が急速に増加しており、65歳以上の人口が総人口に占めるウエイトは平成2年に12.0%となり、昭和60年(10.3%)に比べ1.7ポイント拡大している。また、厚生省人口問題研究所の推計によると、このウエイトは今後も増大傾向にあり、2010年には20%を越え、2025年には28.5%と国民の1/4が65歳以上の人口で占められるという。

 

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