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IODEシステムについて

  Manual on International Data Exchangより抜粋。

  (IOC Manual and Guide 9,Revised Edition,1991)

 

序説

 IODEシステムの基礎は、国際地球観測年とその一年の延長の間(1957−59)に展開された世界データセンターシステムに端を発しています。この国際地球観測年において、世界データセンターWDC(海洋学)A及びBが生まれました。このセンターは、当初はそれぞれ、アメリカ合衆国のテキサスとソビエト連邦(訳者注:現ロシア)のモスクワの大学に設置されました。これらのセンターは、現在ではワシントンDCとソビエト連邦(現ロシア)カルカ地方のオプニンスクにあり、それぞれアメリカ合衆国とソビエト連邦(現ロシア)の資金で運営されています。利用者数の増大に伴ってWDCへの海洋データに対する需要が増大してきたことから、この増大に対応するためとWDCの海洋サービスの守備範囲を全世界に広げるために、ICSUは1898年に、世界データセンターDの設置に関する中国からの申し出を承認しました。その結果、現在では、三番目の世界データセンター(海洋学)として、天津に中国の資金によるデータセンターがあります。
 これらのセンターは、他の地球物理学研究分野別のデータセンターとともに、国際学術連合会議(ICSU)の世界データセンターパネルの指針に基づいて運営されています。WDC(海洋学)の運営に指針を与えるにあたって、同パネルは、IODEに対して海洋データの管理と交換に関する問題について支援と助言を仰いできました。例えば、ICSUが1979年に刊行した以前の「地球物理学データの国際交換に関するガイド」の海洋の章は、ほとんど全面的に当時のIODEガイドを流用しています。このような経緯を経て、IOCとICSUのあいだで海洋データの交換に関するマニュアルは1つだけに絞ること、つまり、IODEマニュアルをICSUにも受け入れられるように修正して刊行することが決定されました。その結果、IODEマニュアルのこのバージョンの記述内容は、この統合の結果を反映したものになっており、本マニュアルは、海洋学データの国際交換に対するIOC/ICSU統一マニュアルになっています。

 

 

 

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