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第4章 まとめ及び今後の課題

4.1 まとめ

既存関連システム・技術についての調査により現状を把握した。この調査結果を参照しつつ本システムの設計条件を取りまとめ、基本及び詳細設計を行った。次年度以降この成果により具体的に開発研究を進めることとなった。

4.2 今後の課題

(1)主としてN-Starを用いる海洋観測データの伝送システムは前章までのようにまとめられたが・N-Starに関する海洋観測データの伝送実績はあまりみられない。このような意味で、今年度の基本及び詳細設計の成果より次年度で疑似データの伝送実験を行って、それなりの実績を得ることが必要である。

これと平行して、インマルサットによる伝送実験も、それぞれの通信システムの比較資料を得る意味で必要であろう。

(2)マルチタスクを想定したシステムは、従来ワークステーションによったものが多く、本研究で採用しようとしているPCをべースにしたシステムでどこまで使い易いシステムができるかも本研究の評価の対象となり得よう。

(3)エンジンの振動や、波浪による衝撃等、PCに対する環境条件にどのように対処するか、HDD,MO等可動部のある媒体の耐震性、耐久性も検討の余地があり、これに代わるいわぱ、非可動性の記憶媒体の検討も必要である。

本システムの採用によって当研究の事業目的である、データ取得の効率化、乗組員の作業の軽減等が実現され、より新鮮で確度の高いデータ提供に寄与し、船舶航行の安全及び海難防止に資することが出来ることを期待する。

 

 

 

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