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宇宙部分:人工衛星が地球の廻りの軌道に沿って周回しながら、電波で測位に必要な信号を送信するシステムである。

制御部分:地球上にあって衛星を追跡し管制する部分で、米国のコロラドスプリングスにある主制御局と太平洋のアセンション島、インド洋のディゴ・ガルシア島、太平洋のクェゼリン島、ハワイ島に監視局がある。主制御局と監視局の間はデータ伝送回線で結ぱれ監視局のアンテナで捉えた衛星からの受信電波を解析して衛星の軌道の位置を決定し、その予測値を放送暦としてデータ送信局から衛星に送り込む。なお、この軌道情報は2時間毎に更新される。

利用者部分:人工衛星からの電波を受信し、航法メッセージを解読して受信アンテナ位置を測定する部分である。GPSの測位法は単独測位、ディファレンシャル測位、スタティック測位、リアルタイム・キネマッティク測位等に分穎される。

 

 

単独測位に用いる受信装置は4個のGPS衛星からの電波を受信してアンテナの位置を測定するもので、比較的簡単な装置であるが、精度は約15m〜約100mと悪い。ディファレンシャル測位は海上における位置測定事例が最も多い測位法で、2台の受信装置を使用して参照点からの相対位置を測定する方式を有し、精度は約1m〜約3mとなっている。スタティック測位は、測位精度が非常に高いシステムであるものの、後処理方式であるため海上での位置測定には不向きである。一方、リアルタイム・キネマッティク測位はスタティック測位を発展させたもので、スタティック測位では困難であった整数値バイアスの決定を短時間に行い実時間運用を可能にしたシステムである。

2.2.2 ヒアリング調査結果

文献・既往調査資料を芸に、船舶観測データの集積・伝送システムに係る既往技術について整理して、その概要を以下に取りまとめた。文献・既往調査資料を芸に、船舶観測データの集積・伝送システムに係る既往技術について整理して、その概要を以下に取りまとめた。

 

 

 

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