日本財団 図書館


類に大別されるが、ここでは「船底装備型」の超音波流速計の概要を述べることとする。
本タイプの流速計は、船舶が航行しながらリアルタイムで、鉛直方向に複数の測定層における流れ(U,V,Wの3成分)を測定できるものである。海中と海底からの反射音により、前者から対水速度、後者から対地速度が得られ、この速度差から現場の流れが求められる。なお、水深が深い海域では海底からの反射音が受信不可能なため、対地速度は一般にはGPS(全地球測位システム)、ロラン等による位置情報から算出することとなっている。

1)主要な装置の構成

ADCPの主要な装置は、送受波器、指令漬算装置、ジャイロコンパス、測位機、ディスブレー、ブリンター等である。

1.送受波器

電気信号を超音波の信号に変えて海中に発射するとともに、海中の浮遊物質や海底からの反射信号を電気信号に変えて、指令演算装置に送る鶯器である(図2.2.1)。

 

 

2.指令演算装置

送受波器からの受信信号の漬算処理を行うとともに、送受信やデータ転送の制御、また、ディスプレー用のデータ変換等を司る装置である。
3.ジャイロコンパス
船首方位を連続的に与える装置である。

4.測位機

船舶の位置情報を連続的に与える装置である。
5.出力装置
測定結果のCRT等への表示、プリンターによる打ち出し、磁気媒体への記録を行う装置である。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION