日本財団 図書館


2)動作から見た安全対策
●ストロークの基本を身につけよう
バウンドテニスのラケットは、硬式テニスなどに比べてかなり小さく振り回しやすい。また、コートが狭いので速いボールを打つためには、打球が浮き上がってアウトボールにならないようにかなりトップスピンをかけて打つが必要がある。そこで手首を利かせてスピンボールを打つプレーヤーが多く見られる。なかには、我流でいわゆる「手首をこねた」手打ちスイングをしているプレーヤーも見られる。このようなスイングを長く続けると手首や肘の故障を引き起こしやすい、バウンドテニスにおいてもストロークの基本は硬式テニスなどと同様である。我流に走らず、ストロークの基本を正しく身につける必要があろう。
●むりなとっさの動きに注意しよう
相手のボールが予想よりコートの奥深くに返ってきたり、反対にネット際に返ってくることがある。また、サイドラインぎりぎりに返ってくることもある。このようなときはとっさに動作を切り替えなければならず、足首や膝、腰などに大きな負担がかかる。疲労してくると負担に耐えきれず、バランスを崩して転倒したり、捻挫や下肢の筋肉の傷害を起こしやすいので注意が必要である。むりのないプレーをする余裕が必要であろう。
●ネットプレーに留意したウォーミングアップを
バウンドテニスのフットワークは前後左右2・3歩程度の踏み込みで間に合い、硬式テニスのように大きく動き回ることはない。しかし、ネットプレーでは非常に瞬発的な動きになる。べースライン付近でボールを打ってからネット際までダッシュし、ボレーの体勢に入る。急発進、急停止のプレーである。身体も十分に暖まらないうちにこのような瞬発的なプレーを行うと、アキレス腱断裂や下肢の筋肉の傷害を引き起こすことが多い。ゲーム前にはネットプレーも想定したウォーミングアップを十分にしておく必要があろう。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION