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他の競技と比較して、打撲やさっか症などのけがをしやすいと想定される。これまでカバディにおける傷害の種類や程度への科学的証拠が不足していたため、きちんとした予防策や治療法がとられてこなかった。現在の研究では、けがをしたカバディの選手は永久的な変形があり、競技に良くない影響を与える原因となっている。この研究は、カバディ選手の傷害の原因や種類や部位を明らかにし、予防策と治療を積極的に行うことを意図した。」
Ganorkar,S.W., Vaidya,V.A. 「J.Indian M.A.」60(7),APR1,240-243,1973.
7)綱引きの傷害
綱引きは、人気のあるニュースポーツであるが、一方で、高齢者の突然死や子供達のけがなども起こっている。この文献は、そうしたけがと裁判について述べている。
『1981年の2月・Katy independnt学区の学生のエイプリル・ホールとニコールは、学校の綱引き大会に参加し、ゲームの最中、手を綱の結び目に巻込まれ締めつけられた。他の子供たちが彼女らを救い出すまでに、ホールは3本の指を失い、ニコールは手の皮と爪をひきちぎられた。1984年7月、ホールとニコールは、綱引きを監督していた先生を含んだ学校側に対して合衆国の裁判所に告訴を申し出た。』
Ross,C.T.「Sports and the courts」11(2),3,1990.
8)ブーメランの開発
ブーメランは、飛距離、正確さ、キャッチングを競う競技であるが、その研究には流体力学等の高度の数学的知識を必要とする。かつては、インディアンが使っていた狩猟のための道具ではあるが、かなり科学的には興味のある道具でもある。この文献では、経験と科学的な解析に基づいてブーメランを作った例を紹介している。
『我々は、さまざまな種類のエーロフォイルとジャイロスコープを用いてブーメランについて研究した。Baileyは流体力学の全ての原理、法則を用いて、7,8年間に渡ってブーメランの設計と投げ方を研究した。左利き用に大きさと形を正確に整えて、木製のブーメランを作った。そのブーメランは、見た目にはでこぼこして、不格好だが、大量生産されたプラスティックのものよりとても投げやすく、しかもよく飛んだ。流体力学を用いた成果によるものである。』
Valenti,M.「“Mechanical engineering.」115(12),68-70, 1993.
9)テニス型ニュースポーツのルーツ
ニュースポーツを理解する上でのスポーツ文化としての歴史的ルーツを、わかりやすく論述している。
『球技は、文化を形成する。しばしばそれらの原型と多様化は平行線をたどりながらも、お互い独立している。つまり、試合は、信仰や宗教と関連づけて考えられて行われてきたがお互いに独立している。good(善)は、evil(悪)を打ち負かさなければならないという宗教に基づく試合の歴史がそこにある。一度試合が行われ普及すると、それは成文化する。系統的なジェスチャーや教えや教訓は、伝導師によって広く伝えられることになる。テニ

 

 

 

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